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ひよこ日記、タウンハウス⑤二日目。状況を把握する

初日の夜はハーバルバス、ハンドとフットのマッサージをしてもらい、アルベルトと電話で話して話してる途中に寝落ちしそうになり、ひよこちゃん、おやすみ。と寝かされた。目が覚めるともう朝で寝ぼけたわたしはここはどこだ?とキョロキョロした。

ドアがノックされ、ドア越しにおはようございます。ときこえる。
おはよーございます。起きました!と返事したらクスクス笑いがきこえる。あ、ダメなやつだったかな?とおもいきや、入ってきたメイドさんたちにやっぱり女性がいると華やかでいい。と微笑まれた。

おはようございます。ひよこさま。
モーニングティーをおもちしました。

イタレリツクセリ過ぎる

おはようございます。マギーさん、メグさん、マリーさん。

調子はいかがですか?

元気です。

朝食の用意ができておりますので、ダイニングにどうぞ。

はい

朝食は蒸し野菜と半熟卵にベーコンと薄いトーストに紅茶とオレンジジュースで蒸し野菜にかけるドレッシングがすごくおいしかった

朝ごはんを食べているとトマスさんがやってきた。9:00に出発いたします。

ありがとうございます。

お帰りは昨日と同じでございますか?

はい

では後ほど

ぼーっとしながら朝食をたべる頭がはっきりしだした所で周りを見回す。品の良い家具、ビロードのカーテン、音を立てずに気配をさせないように忙しく働いているこのお家を守ってる人たち。プロだと感心する

何かございまして?

いや、えっと皆さんプロだなあ。て感心してました。

ええ、そうでございますね

素晴らしいです。

お褒めいただき嬉しく思います

こういう歴史がある家を切り盛りするのはとても大変だろうなあ。フレッドもまあすごいけどここで働いてる人たちがいないとここまで維持できないでしょ。とか思いながらトーストを平らげ、紅茶を飲み干した。

あのう、マギーさん

なんでございましょう

わたし皆さんにご挨拶と自己紹介すませてないような気がするんですが

お気になさらず

でもやっぱりそういうのはちゃんとしておいたほうがいいような気がします。お世話になっているわけだし。ぜひ一言だけでもご挨拶させてください。

そこまでおっしゃるなら。

皆さんのお手すきの時間にでも。

かしこまりました。ひよこさまはお優しいですね。

普通です

では、手が空いた者から。

はい、時間はとらせませんので

かしこまりました

ということで出発するまでに手が空いた人たちに一人一人挨拶してまわった。
30人は優に超えていた。

家の維持費用に従業員さんたちのお給料に
諸々含めていったいどのくらいの費用がかかるんだろう?

昨日と同じようにポールさんに付き添われて研修場所まで車で送ってもらう。初日のインパクトは薄れたのか研修場所につくともう周囲は
ジロジロ見られたりしなかった。

それではまたお帰りの時間に。

あ!ポールさん。帰りに寄りたいお店があるのですが、ついてきてもらえませんか?買いたいものがあるんです

かしこまりました。

お、ひよこ。今日は調子よさげじゃん。

おは、ギヨーム。あんたとカイがいて助かったわ。

研修が鬼みたいだからな、マジツラタンだよな。

それ!

コーヒー飲むか?

もち!

サマオレが奢ってやろう。

まじでー!?ありがとう。

課題できた?

それな!

ギヨームとカイはどこに泊まってんの?

俺のばーちゃんち。ばーちゃんがカイを気に入っててな。来るならうちに泊まりなさい!だったからな

そうなんだ?

てかひよお前はフレッドさんちだったよな
うん。

まあ、うん、がんばれ

なにそれ。含んだ言い方するね?

お前何も知らない?

何が?

フレッドさんちだよ。

ひよ大丈夫か?
しきたりとか礼儀作法にめちゃくちゃうるさいぞ。旧家は。

カイがミルクをジャバジャバ淹れながらのんびり言う

身にしみて痛感してる。でも働いてる人たちみんな優しいよ?ツンケンした人たち誰もいなかったよ?

なら第一関門突発だな。

そなの?

そなの。

詳しく後で教えてよ。あんたよく知ってるぽいし。フレッドに聞いても普通だとかしかいわないし。

だろうよ。

グループでプレゼンとかするらしいぞ?

は?!

俺たちあれだなまた荒海に投げ込まれたな。

あれだぞ、ここに来てるメンツみたか?
ヤバいくらいできるやつがうじゃうじゃしてたぞ。

何も知らない。

お前のそゆとこ控えめにいって最&高だな

行くか。遅刻厳禁だ。秒で俺たちルームに入れなくなる。閉め出されるからな

私達は慌ててルームにはいった。

そして本日最後の講義で最終日にプレゼン大会をすることを告げられる。グループはくじ引き。運良くギヨームと同じグループ。後の人たちははじめてお目にかかる人たちでいかにもエリートですっ!て雰囲気を醸し出してた。

ヤバい、俺とひよのバカっぷりが露呈してしまうじゃないか。とギヨームとヒソヒソ冗談を言い合った。

カイが浮かない顔してる。
どーすんだおれボッチ。と口パクしてきた

そうして私達はハイレベルな荒波に放り込まれた。課題もさることながらグループのやり取りや思考がもう段違いに違いすぎてすでに頭が痛い…


夕方開放されるとポールさんが昨日と同じように待っていてくれた。

買い物はどちらに?

あのう、働いてくれてる人たちが休憩時間につまめるような何かが買いたいんです。
あと、一言カードみたいなものを売ってる所と。

私どもに差し入れですか?

変ですか?してはいけない決まりでもあるんでしょうか?

いえ、そのようなものはございませんが。

あんまりにもチープなものは避けたいんです。
家を切り盛りしてくださってるのは皆さんがいるからだし。

ひよこさまはきっとよい立場になられますね

普通なんじゃないですかね?このくらい皆するでしょ?

では、ハロッズに参りましょう。

たくさんの荷物を抱えタウンハウスに戻る

マギーさんが目を丸くしていた。















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