手のひらの乙女

あたらしいiphoneのピンクの背中はすべすべとして、たいそうなお金はかけられないけれども、お風呂上がりのお手入れは忘れずに来た女子大生の肌のようだ。そんな見えないところに手をかける自負と、そこに気づく手練れの男を待っていたかのような傲慢さも含めて。そして何より指の腹でなでさするたび、ささやかな幸福を感じさせることに。そんな乙女を片手にのせて、きょうから書き始めます。

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