FLIP THE CIRCLEによせて
私がまだ幼かったころ、地元に小さなサーカスの劇団がやってきて観に行ったことがある。空中ブランコや玉乗りなどのアクロバット、ユーモアの溢れる動きやコミカルな演出でその場を盛り上げていたピエロ。目の前の観客を笑顔にして、公演が終わればまた次の町に笑顔を届けに行く。INIの三度目となるツアー「FLIP THE CIRCLE」は、どこかそのことを思い出させました。
この文章はツアー全体というより気持ちをおおきく揺さぶられた箇所のことを書く流れになっています。
⬛︎距離感
6枚目のシングルTHE FRAMEのアフターパーティーにて開催決定が発表された本ツアーは全国11都市20公演とこれまでより多くの場所をまわり、地方のホール規模の会場を中心にしていることが分かった時、自分が入れるか入れないかはおいといて率直にすごくいいことだと思った(気持ちだけが前のめりになった匠海くんが全部来て欲しい!とか無茶言っててかわいかった)。彼らは初めてのツアーがすでにアリーナ規模で、わりとすぐ武道館でのライブが実現し、京セラドームが決まった時も「今の自分たちがこんな大きなステージに立って大丈夫なのかな?」という気持ちの方が強かったことや「自信が持てなかった」という話をしてくれていたので、一度立ち返ってこの距離感でのライブ作りを経験できたこと、そして全国各地にいるファンの実在を感じられたことはこの先活動を続けていくうえでも意味のあるものになったんじゃないかなあ。
ある日の挨拶でたじが「3年前は客席がいい意味でぼんやりとした光のようにしか見えていなかったけど今は顔がはっきりわかる」と話してくれていて、きっと物理的な距離の近さの話じゃなく過ごしてきた時間の中で一人一人のファンの存在を大切に感じられる余裕を身に付けたということなのだと思ったし、その境地に心がたどり着いた"今"全国をまわれることは(何度も書いてしまうが)やっぱりいいことだな〜と思いました。そもそもステージと客席の距離が近すぎて、いつものライブより疲れたってみんなが話してたのもかわいかった。そっちが疲れるんかい。
私は地方公演のことをとても愛しています。とくに小さな町のホールや公民館はその土地に住む人の人生に寄り添っているので、誰かにとっての合唱コンクールやピアノの発表会や成人式を思い起こさせるような場所に好きなアイドルが来てくれる、という人生の交差に勝手に胸が熱くなってしまう。だからこそ地元の人たちに入ってもらうのが本当は一番よい在り方なのだと思っていたし、そうでなくても外から人が集まって、町に活気があふれて、その人だかりを見たタクシーのおじちゃんが「誰だか知らないけど人気があるんだな~」と思ってくれたり、メンバーが食べたご当地グルメに反響があって店員さんがよろこんでくれたりとか、そういう……人と人の輪(サークル!)が公演以外の場所でも生まれるあたたかさのことが好きです。
7枚目のシングルの活動期間でもあったので、メンバーによってはドラマの撮影・映画の宣伝と並行していてものすごいスケジュール感であることはたやすく想像できたけど、少し前のラジオで「ライブ前や後にメンバーと会場周辺を散歩したり観光したり出来たからなんとかやっていけた(意訳)」という話をしていて、いや〜やっぱりそうだよな、ライブでなくても短期間でこれだけ移動が続くことは体力的にもしんどいし振り返る間もなく次の土地に行かないといけなかったりとか、単純に楽しいだけではないから少しでも旅行気分を味わえているのが知れた日は嬉しかったです。もう、こちらとしましてはありがとうございますとしか………。
⬛︎感謝を届けるということ
初日の公演が終わったあと、いちばん初めに友達と交わしたのは「こんなん大切すぎるだろ………(頭抱え)」という言葉だったと思います。自分たちのファンのことを大事に思ってくれていることはありがたいことにこれまでのコンテンツやいろんな言葉を通して認識していたけど、そのぶん足枷になったり気を使わせてしまっていることがあまりに多すぎて(私はそのことをほんとうに悲しく思っていて)申し訳なさも大きかった。なのにこんなにファンを喜ばせたい!ファンをびっくりさせたい!ってたくさん準備してくれた根源にある気持ちが、確実に「感謝」と「愛情」であることが言われなくてもバシバシ伝わってきたから少し自惚れてしまった。自惚れてもいいのかもしれないと思った。
Brighterという曲には、いろんな人のいろんな思いが乗せられすぎている。それを彼らもわかっていて一緒に大切にしてくれるところが好きだ。左右に分かれて階段に腰掛けるメンバーと、真ん中のモニターにイラストで映し出された映像(鉄拳のマンガみたいな質感)。一人の男の子が胸元に名札をつけているのを見た時に、これまでのことをこの曲に乗せて全部振り返ろうとしているんだとわかってそこでダムが決壊しました。プデュのシーンで名前を呼ばれてびっくりするところは大夢っぽかったのに、ファンミーティングの時に泣いていたのは大夢ではないからそこでこの男の子は11人全員の化身なんだと知る。家に帰ってベッドの上でスマホでエゴサして(するな)感想を見て笑顔になってるシーンがあって、目に入るものは嬉しいものばかりであって欲しいと思いながら言葉を残していたから日常の一部がそこで重なった気がした。メンバーに聞き込みをして作られた映像なんだろう。
初日はそのイラストに気を取られすぎて気持ちがいっぱいになっていたけど大阪の野外では匠海くんだけをずっと見るようにして、いつもなら力強く歌われる"決して消えないその光を"というパートで大切なものにやさしく触れる時のような歌い方をしているのを聞いたとき、これは同時に「歌を聞かせる」演出でもあったことに今更ながらハッとした。声そのものの魅力が際立つことで感情のこまやかなニュアンスが鮮明に感じられたから、大切にしている曲がさらに大切にされているところをたくさん見られた気がしました。この曲でファンが泣いているのを見て自分まで泣きそうになってしまうメンバーのことを愛おしいと思った。
ライブ最後のエンドロールでは練習風景が映り、カメラにサインを書くところはファンミーティングのオマージュになっていた。書き終わった最後の最後に映された言葉が「MINIいつもありがとう」だったから、これだけたくさん考えて作ってくれたライブで伝えたかった根本の気持ちはやっぱりそれなんだ(号泣)もうほーーーーーーーんとに大切すぎる!!って思ったんだよ。それが映された瞬間会場のそこかしこから「あぁ〜〜〜……(声になる前のやさしい言葉)」がこぼれていてこんなのめちゃくちゃになってしまうだろうという話だし、この気持ちを全国に届けにまわることをものすごく素敵だと思いました。
⬛︎見どころの多さ
推させていただいている尾崎匠海くん(大好き)は「応援にはパフォーマンスで返したい」と話してくれる人(大好き)なので、言葉で繋ぎ止めること以上にステージでワクワクさせてくれる方が私はうれしいです。だからこれまであまり披露されなかったデジタルシングルやカップリングをやってくれたり、カバー曲、ボーカルメンバーの見せ場、馴染みの曲に新しい味付けをしてくれたこと、誰もが一度は見てみたいと想像したことがある(想像すらしていなかったものまで)演出をたくさん見せてくれたのが大興奮でした。これまでの活動を振り返りつつも、最新が最高って思わせてくれることがいちばん嬉しい!みんな進化し続けてくれてありがとう!!!!ファンコン最高!!!!!
〈Busterzのこと〉
BTC以来なかなか日の目を見なかったDILEMMA、RTPを経てもはや得意技になったメドレー、藤牧さんの太くてよく通る煽りで始まったFANFAREという序盤の流れは自分の身体に血が巡っていくのがわかるほど大盛り上がりし、次のVCRへ続く。INIからMINI、MINIからINIへとループを作って出来た円をひっくり返し違う世界を作り出すというようなコンセプトに沿って、丸いものが順番にメンバーとともにフィーチャーされていました。大夢のカメラ、ちよの指輪、たじのビリヤード、柾哉くんのダーツ、理人のバイクのメーター、本棚をバックにした藤牧さんのCD、迅のバスケ、西くんの車のタイヤ、フェンファンの受話器(匠海くんと雄大がわからない)。どれか一曲だけもう一度このツアーを味わえるとしたら何を選ぶか。もしそう問われた場合、私は即答で次のBusterzだと答えたい。
VCRのあと真っ暗になったステージに電話ボックスとそれにもたれかかったフェンファンがあらわれ気怠げに歌い出したこの曲は、他にもベンチ、街灯、小道具の帽子やステッキなどが使われて「演じる」という要素が全面に押し出されていた。これがもう良すぎて良すぎて良すぎて良すぎて………。みんなが散らばって次のパートの人に順にスポットライトが当たっていく流れで、電話ボックスの中で柾哉くんと藤牧さんが妖艶な演出をしていたり、ラップパートに入った時に上段で帽子を深く被ったドス鯉が歌い出したのもかっこよかったし、間奏で一旦転調してから全員が深くハットを被りラインダンスするところなんかは!!!!もう!!!!!!!やばすぎる!!!!!!!あそこが一番好き!!!!!!なんだあれ!!!!!!そうやって一生騒いでたら一曲終わってた。個人的にはこういう時の西くんがほんとにほんとに好きで、西くんの持つ「静」を使ったお洒落さみたいなものが見られてかっこよかった。ハットの持ち方ひとつから滲み出てくるセンスみたいなものが、なー。かっこいいんだよなあ西くん……うぅ。最後にはきちんと踊ってくれて、てんこ盛りすぎるのに体感30秒でした。
もうひとつびっくりしたのが、匠海くんが自身のパートでシャツの第一ボタンを開ける魅せ方をしていたこと。前提として私はアイドルが自ら肌を見せようとするのがあまり得意ではなくて(なんというか見て欲しいから見せるんならいいんだけどそれをこちらへのご褒美のように捉えられているというところが嫌)なんだけど、普段清潔さを保って健やかなアイドルとしていてくれる匠海くんがそのスタイルから一歩踏み出してその選択をした、ということにめちゃくちゃ感動してしまった。モニターに抜かれるのを分かっているはずだから作品や曲が求める世界観に合わせて柔軟に表現の幅を広げようと、それだけこの曲に向き合いふさわしい魅せ方を模索して出した結論だと思った。大袈裟に聞こえるかもしれないけど匠海くんの場合まじでこれはそうなの、絶対……。だからただの演出であること以上の意味を感じたし、普段のイメージがしっかり確立しているからこそこういう表現がより効いてくるというか、インパクトを生むのだと思いました。それを分かってやってるところ、ステージを愛する人やね。匠海くんの心の動きや選びとるもののことできるだけ理解したいから、どうしてもこの選択を「やばい」だけで終わらせたくなくて深掘りしたくなってしまう!!
踊らない、ということはつまり観客の視線が表情や仕草に集中するので微妙な表現の違いや些細な動きまで伝わってしまうということです。これを自分のものにするためにきっとたくさん話し合ってひとりひとりが自分の見せ場をたくさん練習したんだろうな〜って、それを想像するだけで涙ぐんでしまう。まるで一昔前の小劇場に足を踏み入れたみたいな(会場の規模がよりそう感じさせたのもある)物語が展開するひとつのショーを見たような感覚があってアーティストとしてもう一段階上にのぼった気がしたし、JAZZっぽいアレンジがシンプルに好みすぎてうれしかった。YouTubeで公開して欲しい!INI、演技いけますので!!!
〈CALL 119のこと〉
Busterzの流れを受けてその電話ボックスから呼び出し音が鳴り響く演出も、曲と曲をぶつ切りにしない工夫を感じられて良かった。毎回たじがその電話に出て小芝居をはさむんだけどそれこそ20公演もあるわけでレパートリーを生むのも大変だっただろうな。真剣に助けようとしてくれる日、かわいいたじが見られる日、ネタに走って面白くなる日、そこを見るためにもう一度入りたい!と思わせてくれるポイントが多いライブは楽しい。
この曲ではメンバー自らセットである柵を動かしていたのがおもろかわいくて、冒頭に書いたサーカスのようだったという感覚もここから来ているのかもしれません。そのチープさみたいなものもホール規模って感じがしてなかなか見られないので好きでした。助けに行きたいけどこれより先に進めない緊張感を柵の中に閉じ込められることであらわそうとしていたのかな?サビ前の匠海くんを見る時は毎回「くるぞ…!」と構えてしまうんですが、大阪の野外の公演1日目の時に耳に手を当てて「Call me the?」と振ってくれたのが大好きで大好きで大好きで(ファンが119!と返してサビに突入するの神)HEROもそうだけど私たちを巻き込んで一緒に作り上げようとしてくれたところが嬉しかった。私の記憶ではそのフリをしてくれたのは初めてで、これでもかと歌ってきた曲でもまた新しいことを見せてくれるのはうれしいなあ。
〈BREATHとHowlin'のこと〉
どうしても残しておきたいのがこのオタクの二次創作(ではなくユニット曲)についてです。太陽の戦士たちと月の戦士たちがいて、ふたつの星は戦っていましたみたいなことをナレーションで話してた気がするんだけど、太陽チームから順番に足元から上に向かって映されていくカメラワークになっていて会場全体が「これは誰だ誰だ誰だ?!!」→「お前かーーーーーー!!!!」みたいに全員分なってたのがめちゃくちゃ楽しかった。いろんな顔を合わせ持つ子達なので太陽・月どっちに属してても「確かに!!」ってなっていたと思ってて(だから本来解釈一致なんて言葉は必要ない気がしている)そこが彼らの持つアイドル性っぽいなあと思えて好きでした。
先に歌い始めた太陽チーム匠海くん、柾哉くん、藤牧さん、雄大、ちよの「BREATH」は多分ファン全員が一度は彼らにやって欲しいと思ってたんじゃないかという、明るいんだけどかといってバラードでもない、やわらかすぎずポップすぎないキラキラした曲だった。これはユニットの一番いい点なんだけど少人数だからこそ全員にしっかり歌割りがあって、普段ならそこまで長尺で聞くことが出来ないメンバーの歌も順番にパートがまわっていくのがすごく嬉しかった(雄大とちよが交互に歌うところが良いんだよ〜)。京セラ以降自分は野外フェスの現場にしか行けていなくて、その時々で広くて大きな空の下で声を届けようとする大好きな匠海くんをたくさん見てきたけど、久しぶりに屋内でキラキラした照明を浴びてしかもステージの真ん中にハンドマイクで堂々と立って思いっきり輝いてる姿を初日に見た時に、自分がアイドルというものを心底好きな本来の理由とそこにどうしたって当てはまる匠海くんの在り方をはっきり提示してもらった気がしました。
これは1サビの匠海くんのところの歌詞なんですが、私のWishesも匠海くんとTime itだし永遠にFeel youだから目があけられないくらいの輝きで大好きな匠海くんがここを歌ってくれて嬉しかった。キラキラって言葉は抽象的だけど、匠海くんがそこに込めた気持ちはずっと変わらないんだろうし私自身何回そんなパフォーマンスを見ても毎回新鮮にやられてるから、匠海くんの衰えることのない輝きは本当に素敵だ。匠海くんの話ばかりしてしまうな。
対する西くん、たじ、理人、迅、大夢、フェンファンのHowlin'も最高!最初のラップの感じがゆっくり物語が動き出すみたいな入り方に感じられるのが好きで、そこに大夢とフェンファンの研ぎ澄まされたみたいな冷たい声質が絡んでサビ前で爆発する感じがすごく良いバランスでした。グループの声の幅の魅力をたくさん感じられる曲。怪しげな感じ、神秘的な感じ、美しいだけじゃなくてどこか影を感じさせるようなテーマと迅がぴったりすぎて迅のパートがくるたびに客席から声が漏れていたと思います。照明も太陽チームのキラキラとは違って濃い青みたいな深くて暗い感じ。良い対比だった。どこかの公演のMCで月チームが太陽チームの曲を一瞬やったりする時間があったようだけど、その時に迅が「メンバー誰かが体調不良になっても大丈夫なように太陽チームの曲をしっかり練習した」と話していて(みんなでそうしたというより迅個人がやろうと思ってやった)それをものすごく素晴らしく思った。ステージに対する責任感と準備の枠を超えてグループ全体のパフォーマンスを支える強い意志を感じられました。
月と太陽がぶつかってひとつの塊になったような映像が流れで、次に始まったのがRocketeerなのがほんとうに良かった!!!ここRocketeer以外ありえない!!!!個性が集まってひとつになって最強のグループになってデビューしている、ということに物語性を加えた演出になってて上手いなあと思ったし、宇宙の感じからアジト〜に繋がっていたのも良かった。そこからLOUDが始まるのも、なんだかデビュー曲→ミリオンを売り上げた曲の流れの中にある3年間のことを思った。良いセトリでした。
〈フロイニコーナー〉
彼らのツアーはいつも、なにかしらファンと交流出来るような時間を設けてくれます。今回はそれがレギュラーラジオ番組From INI(通称フロイニ)を引っ提げたコーナーでした。モニターがラジオ番組のように装飾されていて、実際に聞き馴染みのあるフロイニのメロディが流れていたのをいち視聴者として嬉しく思いました。開演前に募集されていた箱からその日のトークテーマに寄せて書かれたメッセージを読み上げ、指名されたファンにマイクが渡りエピソードを掘り下げるような流れだった。MINIはおもしろい人が多いので藤牧さんの団扇を持ちながら大夢を指名したり、理想の休日の過ごし方というテーマに梅干しをずっと舐め続けたいと答えて、梅干しを最後までずっと舐めてそうという理由で西くんを指名する人がいてウケた(この時フェンファンが"理想の休日の過ごし方"を聞いてるのであって"理想の朝ごはんの過ごし方"ではないですよ?って厳しいコメントしてたのもおもろすぎて顔ない)。ここのレポを読むのも毎公演楽しかったです。ライブに取り入れられるぐらい長い年月をかけてこの番組を続けられていることを嬉しく思うし、MC役の大夢が午後○時を回りました!って生放送みたいにしてくれていたのもライブ感と相まって楽しかったな〜。
〈野外でのライブ〉
デビュー日とその次の日は大阪万博記念公園で単独では初めての野外での公演となっていました。芝生がぬかるんでいたりルールが整えられていなかったり懸念点はあれど、野外ならではの太陽の下で心地よい風をあびながら音楽そのものを楽しめたりだとか、空のグラデーションと共に時間の経過をメンバーと一緒に感じられた喜びの方が上回った。金ぴかの太陽に照らされて青空をバックに歌う匠海くんを見てまた神さまみたいだと思った。私は自分の理解が追いつかないような綺麗な景色を見るとすぐ神さまだと思ってしまう。HEROの最後のところで肩を組んでみんなで歌う姿を見て隣の友達と同じように肩を組んだあの時間は宝ものだったなあ。
そんな初めての試みがたくさんたくさん詰まったファンコンサートツアーだったからこそみんな入りたかったのだし、チケットが外れると悲しかった。私自身結局ホールには入れなくて曲と曲の合間の呼吸や動作の音がダイレクトに伝わってくる距離感を味わいたかったし、ホールならではの設計上音のバランスが取れた会場で声のこまかいニュアンスまで伝わる匠海くんの歌が聞きたかったとやっぱりどうしてもどうしても思ってしまう。連日そういういろんな人の複雑な感情が流れてくる中で、ある日ハッと気付かされたのが岡山公演のあとの匠海くんのツイートでした。
「幸せは伝染する!」
あ、と思った。それは自分の中で霧が晴れていくようなかんじ。この人たちは幸せを届けに全国をまわっていてそれがいちばんの目的であるということ。なんだかストンと心に落ちてきて、直接的なフォローのことばではないのに、自分がどうか、ではなく彼らの視点に天秤をかたむけることが出来た瞬間でした。匠海くんの大きさに私はいつも包まれている。
匠海くんはSNSも積極的に上げてくれていて、プラメではない場所で載せてくれた意味を思うし遠くに居ても近くに思えるような素敵な行動だと思った。その日のリアルタイムなお顔をよく見たい!と思うオタクのことをよく熟知しているし、載せはするけど多くは語らないところも好きでした。
言葉にしないからといって思っていないわけでは決してないから他のメンバーもきっと同じ気持ちだったのだと思いますが、フェンファンが何度も何度もプラメやメントでもっといろんなところに行きたかったこと、いろんな人に会いたかったこと、今からでもいいから万博の会場無限拡張して全員入れれないかな〜なんて来れなかった人への気配りをしてくれていて(前述したとおり私はアイドル側に気を使わせてしまうことがほんとうに嫌なのですが)その優しさ自体にはありがとうでしかなく、真っ直ぐに受け止めたいと思いました。うれしい時はうれしくていいね。来てくれた人を幸せに出来たら、ライブなんてそれだけで200点満点だよー!ほんとうにありがとう。
FLIP THE CIRCLE本編は終わりを迎えてしまったけど、離れていてもこれからもいつまでも同じ円の中にいたいなあと思わせてくれる大事な大事なツアーになりました。たくさんたくさん工夫を凝らして気持ちを繋げて、これまでの感謝とこれからの希望を見せてくれてありがとう!
1. DILEMMA
2. MORE
3.Dramatic
4.LEGIT
5. FANFARE
~VCR~
6.Busterz
7. CALL 119
~挨拶~
8.10THINGS
9.TELEVISION
10.Moment
11.Whatever Happens
12.Brighter
~VCR〜
13.BREATH(尾崎.木村.佐野.後藤.藤牧)
14.Howlin'(池崎.許.田島.高塚.西.松田)
15. Rocketeer
16.LOUD
〜フロイニコーナー〜
17. Dirty Shoes Swag
〜VCR〜
18.MANIAC/Mr.taxi
〜MC〜
19. Walkie Talkie
20.BOMBARDA
〜アンコール〜
21.We Are
22.KILLING PART
23.Yummy
〜メント〜
24.T-Shirt
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