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多様性について考える

昨今、猫も杓子も


多様性を認めよう!ダイバーシティ&インクルージョン!


て、言ってますよね

大企業はもちろん、社会的にもそういう流れになってます

(まぁ、厳密にいうと今は世界的に逆行し始めてるんですが、今は横に置いておきます)


で、これって私たち日本人にしたら、文章では読んでわかるものの、実際にどういうことかって分かりにくいですよね。


日本は地理的な問題もあり、ダイバーシティとはかけ離れた歴史を歩んできたので、仕方ないと思うんですよ。

現代日本人がこれから、多様性とは何かを理解して、受け入れていくには、どうしたら良いんでしょうか。

私はここ2〜3年、たまたま縁があって、イラン、インドと関わってきましたが、多様性を受け入れてるとはどういうことかについて少し見えた気がするので、人種の多様性に絞って書いてみようと思います。



① 〇〇人と聞いて持つイメージ

イランなんかはアメリカのプロパガンダにより、ゴリゴリのイスラム独裁国家のイメージがありますが、実は全くそんなことなく、普通に民主主義国家ですし、むしろ多様性という点では、日本はおろか、アメリカさえも見習うべき現状があります

まず一口にイラン人と言っても、実はたくさん民族がいて、見た目が全然違います

ヨーロピアンから、アラブ系、アジア系までいるので、イラン人なのかどうかは聞いてみないとわからない

で、当然イラン人同士も聞いてみないとわからないんです

でも、彼らの感覚として、イラン国内にいる以上、イラン人なんやろなという認識があるので、聞いてみてイラン人だったら、「でしょうね」となるんです。


これって、日本人にはない感覚。

見た目が外国人なら、外国人なんだろうなという目で見て、もし相手がペラペラの日本語で、「日本人です」と答えようもんなら、「へー!そうなんや!え、やっぱりバイリンガルなん?」的な発想になる。

で、その後も

「こう見えてこの人、日本人やねんで!国籍日本やねん」

みたいな認識になってませんでしょうか?

この感覚って、結局、日本人=「黄色人種の中でもいわゆる日本人顔」、という認識があるからだと思うんです

つまり、彼らを日本人として感覚的に受け入れてないんですよね。

この感覚がある以上、どうしても多様性を受け入れるなんていうのは、まだまだ難しいんだろうなと。

やっぱりまだまだ校則で頭髪検査とかがあって、髪型に自由がないのも、この感覚があるからなんですよね。

私なんかでもまだ、髪の毛を金髪にしている子供なんかを見ると、親がヤンキーなのかな?と思ってしまう。

長い歴史の中で醸成されたものなので、「そんなバカな感覚は捨てて、受け入れなさい!」って、言ったところですぐに改善されることはないと思うんです。



② 日本人なら当然

日本人ならではの文化として「空気を読む」というのがあるんですが、これも多様性とは相反
するところから生まれた文化です。

空気を読むことが出来るのは、同じ環境、背景、思想を共有してきたものだけが、可能な技なんですよね。

外国だと既に述べた通り、同じ国でも宗教や民族が違うのが当然なので、空気を読むなんてことは出来るわけがないという大前提のもとに自分が今何を考えてるか、細かく言葉にして伝えるのが普通なんです。

こういうところも理解しておかないと、「ほんと〇〇人って空気読まないよね」なんていう、見当違いなことを言っちゃう。

とはいえ、まだまだ日本は日本人顔の無宗教が圧倒的多数を占めているので、この感覚を持つのは難しいでしょう。

実際に、日本国籍を持つ日本人顔以外の人が増えるに伴って徐々に得られる感覚なんだろうなと。

ただ、①も②も、こういうことを先に頭で理解しておいて、自分自身で早く感覚を変えようとすることが、多様性をより早く受け入れられるようにはなると思うんですよね。

以上が今回、ヒントとして見えたかなと思ってる点です。

さて、多民族という点ではアメリカも同じですが、それよりもイランが多様性に、寛容だと述べた理由も紹介しておくと、イスラム教国家のイランではイスラム教しか許されないイメージがありますが、実は全然キリスト教徒はいますし、認められてます。

イランの首都テヘランにはアルメニア系のコミュニティがあり、キリスト教を母体とする彼らの集まる特定敷地内では、イランの国法で禁止されてるお酒も飲めるし、女性も頭にヘジャブを付けないで良いどころか、ミニスカ、タンクトップでテニスとかしててもOKなんです。

また、アラブ地域で迫害されることが多いクルド人(クルド民族)というのがいるのですが、彼らは迫害されるあまりに、過激な行動に出る人間も現れ、危険な民族というレッテルを貼られがちなんです。
しかしイランはそんな彼らもイラン人として受け入れており、彼らのクルド民族としてのコミュニティをありのまま認めているため、イランのクルド人コミュニティは他のアラブ諸国と比べて非常に平和なんだとか。

多様性への寛容度合いが半端ない。

で、一方のアメリカはというと、トランプになったこともあり、みなさんがご存知の通りです。

まぁ、多様性を受け入れるって難しいですけど、日本の少子高齢化の現状見てても、どんどん海外から受け入れるしか生き残る道はないので、日本人顔の僕達は、頑張って変わっていくしかないですね。

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