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やり場のない愛情が向かう先とは。

「人魚の眠る家」を見た。
年末年始は「何もしない時間」が多かったので映画もドラマも満足に摂取できたのだ。
初めて新幹線で帰省したのだが、往復10時間超、思ったよりもイケた。
寝たり本を読んだりAmazonプライム見たりと充実していた。
帰りに見たこの映画、2020年の初映画となったのだけど、、、強烈。

※特にネタバレはありません!

▶︎あらすじ

西嶋秀俊演じる播磨和昌と篠原涼子演じる薫子の間に生まれたみずほ。
ある日出かけたプールで水難事故に遭い、脳死状態になってしまう。
突如動かなくなってしまった娘。
現実を受け入れられず、2人は最先端の技術を使った特殊な延命治療に一縷の望みを託す。
みずほは目を覚まさず眠ったまま成長していく。
薫子(篠原涼子)の愛情はどこに向かっていくのか。

▶︎感想

切ない、そして怖い。
観て以来、街で親子連れを見ると勝手に切なくなってるんですよ。
普通に歩いてお出かけするのこの光景も、当たり前じゃないだなぁと思ったりして。
母と娘が連れ立って歩いていると、薫子とみずほに重ねてしまっている自分がいる・・・

愛する人がある日突然目を覚まさなくなったら自分はどうするのか本当にわからない。
大切な人が誰かを失って薫子のようになった時、私は止めてあげられるだろうか。
そもそも止める必要があるのかもわからないけれど。

答えのない映画。

「明確にこうあるべき」みたいな結末が用意されていない映画、すごく好き。
観終わった後もふとした時に考え続けてしまう。
何が正しいとかないからこそ、どんな選択をするかが光ると思うのだ。
大人って白黒つかないグレーが多すぎやしませんかね。
正しいとか間違いとかそんな白黒の判断だけでは生きていけないときもあるんだなぁと。

親が子に注ぐ愛情は大きすぎて、成長してから親孝行して返そうとしても間に合わないらしい。だから子はまた親となり、自分の子どもに愛を返す。
何かの漫画でそんな台詞があった。
(なんだったっけ)
私は人間関係をつくる前提としてギブアンドテイクで居たいなといつも思っているけど、こと両親に関しては本当に返しきれないなぁと思う。
今の私にできる最低限の親孝行は、
忙しいを言い訳にしないで
夏とお正月は元気な顔を見せに帰ることだろうか。

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