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#楽ドラ2023 指名戦略と振り返り

はじめまして、Yuaです。この度、ZNOさん主催の楽ドラ2023 (以下楽ドラ)に参加させていただいたので、そちらの振り返り及び指名の過程についてまとめていきたいと思います。※以下選手名・参加者名敬称略

①補強ポイントの整理


この記事を書いている6月25日現在、楽天イーグルスは最下位に低迷するなど苦しい状況が続いる。その順位が表すように、先発、リリーフ、打線、守備、どこを見ても厳しいというのが正直な感想である。そのため、補強ポイントは全てその中でも今回の楽ドラで確実に指名しておきたかったポイントは、①ハイシーリングな高卒投手②即戦力になりうる大社投手③ポジション・左右を問わず主軸を担えるスラッガー④山﨑剛に張れるショート⑤辰己に張れるセンター、の5つ(順不同)となった。各ポイントについては、相当する選手の紹介の際に詳しく掘り下げようと思う。

投手一覧(2023)
野手一覧(2023)

②指名戦略


  • 一位指名の方針決定

まず今年の市場を分析した時に、大学生投手スラッガータイプの野手に目玉がいるという結論になったので、そのどちらかを1位指名しようという考えに至った。そこで、その両カテゴリーを比較したときに、スラッガーの方が希少性が高く、大学生投手は二巡目以降でも確保できると考えたので野手の1位指名を決めた。ここは一番ブレたくなかったポイントである。

  • 一位指名選手の絞り込み

スラッガーの一位指名という方針を決めた際に、当陣営では鹿児島城西・明瀬諒介花巻東・佐々木麟太郎沖縄尚学・仲田侑二明治大・上田希由翔ENEOS・度会隆輝、の5人に絞った。以下、各選手の指名理由及び指名回避理由。

明瀬諒介:右の大砲候補という点では一番評価していたが、玖場さんの最速明言もあり、そこに被せる勇気がなかった。
佐々木麟太郎:今年の大目玉で東北出身、普通なら指名する以外の選択肢はない。しかし、楽ドラということもあり多くの陣営がこの思考で指名するだろうという考えに。スペ体質なのも回避の理由。
仲田侑二:高校生の右では明瀬に次ぐ存在でハズレ1位候補だった。流石に初回入札で消えると思わなかった(わかば1位)。
上田希由翔:初回入札した度会に次ぐ評価だった。度会がいなければ初回入札していたかも。実際、ハズレ1位で単独指名できるとは思わなかった。
度会隆輝:当陣営の公言及び初回入札選手。左の外野手なので単独指名できると思ったが、甘くなかった。

  • 二巡目以降の指名

ここで長々書くのもアレなのでここでは割愛。補強ポイントと共に各指名選手のパートで言及する。

おーん

③指名選手一覧


誰かさんのブラフで単独指名できると思っていた1位度会隆輝は競合の末外したものの、ハズレ1位の上田希由翔でリカバリーができたこともあって大筋は想定通りの指名ができた。内訳としては投手5(高4大2)、捕手0、内野手2(大1社1)、外野手2(高1大1)となった。

キッザニア陣営 全指名選手

④指名各選手紹介


1位 上田希由翔 内野手 明治大

選手寸評
22歳 右投左打 183cm/93kg 3B/1B/2B/LF
2023年の春季六大学優勝、全日本大学選手権準優勝を果たした最強明治大学の4番。広角に強い打球を飛ばす打撃で六大学通算打率.313 OPS.931、3度のベストナインを獲得した実績をもつ。

【選手分析】
初回入札の度会隆輝を抽選で外した時点で残っていたので即決。補強ポイントで言うと、③ポジション・左右を問わず主軸を担えるスラッガーの部分に該当する。度会から一貫して1位指名に求めるのは天井の高さと床の高さの両立。この選手もハイシーリングかつハイフロアな選手と言えると思う。現時点でもミドルヒッターとして活躍でき、将来的にはロングヒッターにもなり得る素材だと評価した。

また、早稲田大学時代の茂木栄五郎に近い、ということもたびたび言われており、その特徴は成績に表れている。

プロに入ってからは、怪我の多さを除いて茂木選手の成績を一つの指標に見ていきたい。
あとはショートコンバートされないことも心から願う。
やっぱり明治がNo.1!

プロ入り後の茂木の成績

2位 滝田一希 投手 星槎道都大

【指名経緯と選手寸評】
22歳 左投左打 183cm/76kg SP/RF
最速153キロ
の直球と110キロ台のチェンジアップの緩急を武器に三振の山を築く大学生左腕。ソフトバンク3軍を相手に6回2安打10奪三振と圧巻の投球。大学通算での防御率は1.52奪三振率は12を超える一方、四死球率も6を超えるなど制球面に課題

【指名経緯と選手分析】
投手の豊作年とはいえ、上位で好投手を確保しておきたい!ということで、1位で野手が獲れた場合の2位は投手と決めていた。そしてチーム状況を分析したときに、1軍2軍どちらも左腕の頭数不足を感じたので経歴を問わず左ピッチャーというところに狙いを定めた。その時点で当陣営が2位候補に挙げていたのが滝田一希國學院大・武内夏睎享栄・東松快征山形中央・武田陸玖の4選手。東松・武田の両選手は2位で消えた(それぞれFuku1位、しらau1位)ため、必然的に滝田・武内の両大学生左腕に絞られた。この両投手に対する個人的な評価は以下の通り。

滝田一希:最速153キロを誇り奪三振能力に優れるスケールの大きさが魅力。一方で四死球も多く荒さが目立つ
武内夏睎:最速151キロと出力ではわずかに滝田に劣るものの、四死球は少なくハイフロアな投手。

滝田一希 大学通算成績
武内夏睎 大学通算成績

長々語ったが、現在のチーム状況を考えたときにハイフロアな武内よりハイシーリングな滝田に惹かれたのが指名の決め手となった。結果として武内も2位で競合した(てぃ〜ず2位)ので、他陣営との好みの違いで単独指名できたのではないか。

プロ入り後の展望に関しては、スライダーが鍵を握っているギッテンスと考える。スライダーが1軍レベルになればローテで表を張れると思う。

3位 宮崎一樹 外野手 山梨学院大

【選手寸評】
22歳 右投右打 184cm/84kg CF/RF
50m5秒91
遠投112mと身体能力に優れた右打ちの外野手。守備走塁が注目されがちだが、3年秋には9試合で打率.600 本塁打5と打撃も覚醒。

 【指名経緯と選手分析
補強ポイント⑤辰己に張れるセンターの部分。レギュラー辰己控えに田中和基で固定されたセンターに風穴を開ける存在。右打ちという点でもチーム内での価値が高く、人気になるだろうと考えた。(ウェーバー順が2番目だったので)当初は4位での指名予定だったが、他陣営の3位指名公言もあり繰り上げて指名。結果的に単独指名できたのでよかった。

前述した通り、肩と足に関してはプロに混ざってもトップレベルで戦える武器である。
現時点での課題は、本人も動画内で語っているが高いレベルの投手への対応。山梨学院大学が所属する関甲新リーグはお世辞にもレベルが高いとは言えず、そこでいくら無双してもプロでの活躍が保証されるわけではない。まずは7月に控える日米大学野球選手権でインパクトを残してほしい。

宮崎一樹 大学通算成績

4位 早坂響 投手 幕張総合

【選手寸評】
18歳 右投右打 176cm/68kg SP/RP
投手転向9ヶ月で151キロ
をマークした素材型の高校生右腕。楽ドラ直後の6月25日には慶應大学のBチームを相手に3回4奪三振無失点など猛スピードで成長中。荘司康誠でおなじみ北川雄介トレーナーに師事していることでも有名。

【指名経緯と選手分析】
補強ポイント①ハイシーリングな高卒投手に該当する。今ドラフトでなんとしてでも指名したかった選手。上背があるわけではなく線もまだまだ細いが、捕手から投手に転向して9ヶ月で151キロをマークする圧倒的なポテンシャルに惹かれた。投手としての経験の浅さやスタミナ、制球面には課題があるが、長い目で見るとエースになれる素材だと評価。経緯は不明(おそらく監督との繋がり?)だが、前述の個人トレーナーのもとに通うなど自分で考えて行動する力という部分も近年プロ野球選手に求められる大事な能力だと思い、高く評価した。

5位 冨士隼斗 投手 平成国際大

【選手寸評】
22歳 右投右打 181cm/85kg SP/RP
最速155キロ
の直球を誇る本格派右腕。四死球の多さは課題も、奪三振能力に優れ、3年秋の関東学園大戦では9回17奪三振0安打2四球無失点とノーヒットノーランを達成した。

【指名経緯と選手分析】
やや荒さが目立つ素材よりだが、補強ポイント②即戦力になりうる大社投手に該当する選手。2位で指名した滝田と同じく、奪三振能力に優れており制球面にはやや不安を残す。当初は上位で消える想定をしていたので5位での指名リストには入っていなかったが、思いがけず残っていたので急遽指名。
プロで大化けするためには、いかに小さくまとまらずにに制球面と変化球の精度を上げられるか冨士隼斗155キロニキを生まないように頑張ってほしい。

冨士隼斗 大学通算成績

6位 津田啓史 内野手 三菱重工East

【選手寸評】
21歳 右投右打 181cm/84kg SS/3B
50m5秒9、遠投110m
と圧倒的な身体能力を武器に高い守備力を誇る右打ちの社会人ショート。高卒社会人のため21歳と若いのも魅力。横浜高校時代は現ENEOS・度会隆輝と二遊間を組んでいた。

【指名経緯と選手分析】
補強ポイント④山﨑剛に張れるショート。辻本が消えた時点でショート津田の指名は決めていた。5位での指名予定だったが、ウェーバー順的に次の陣営が2位で松浦を指名していたため繰り下げての指名。前述した守備走塁のレベルの高さはもちろん、バッティングでも都市対抗の代表決定戦で勝ち越しホームランを打つなど勝負強さを見せる。度会と津田の両獲りで横浜高校コンビ!とかやろうとしてたのに度会が行方不明です。

7位 ハッブス大起 投手 東北

【選手寸評】
18歳 右投右打 188cm/85kg SP/RP
アメリカ人の父親を持つ長身右腕。最速こそ145キロと飛び抜けて速いわけではないが、角度のある直球は魅力的。22年秋の大会では仙台育英や山形中央、聖光学院といった強豪を相手に6試合投げて防御率1.93と抑え込んだ。

【指名経緯と選手分析】
7位以下の3投手は①ハイシーリングな高卒投手に該当。1人は獲得したかった高身長高校生枠。現時点では制球や変化球、スタミナなど全てにおいて課題が山積みだが、将来的なポテンシャルは計り知れない。地元東北高校出身のイケメンということでスターの素質も秘める。久保史緒里さんも大喜び(?)

8位 阿部堅心 投手 東海大札幌

【選手寸評】
18歳 左投左打 180cm/80kg SP/RP
21年ドラフトで阪神から2位指名を受けた門別啓人の後輩。最速150キロの門別とは対照的に変化球が武器の技巧派投手。最速こそ142キロと決して速いとは言えないものの、カーブやスライダーは一級品

【指名経緯と選手分析】
ハッブスと同じく①ハイシーリングな高卒投手。球種はオリックス宮城に近い典型的な左投手の構成(カーブスライダーチェンジアップ)。本人は夏までに150キロ・北海道No.1投手を目標に挙げていたが、最後の夏はまさかの炎上で初戦敗退。現実は厳しいか…真っ直ぐの出力も含め、全体的にスケールアップしてほしい

9位 青山達史 外野手 智辨和歌山

【選手寸評】
18歳 右投右打 184cm/87kg RF/2B/3B/CF
高校通算30発
を誇る右の長距離砲。2季連続出場中の甲子園で打率5割を残すなど勝負強い。チーム方針から、本職の外野の他に二塁や三塁を守ることができるのも大きな魅力。

【指名経緯と選手分析】
大砲候補は数を打とう
という考えで指名。外野手という点で吉野や前田と被るが、青山は内野も守れるため(一応)心配不要(ということにしておく)。

10位 伊藤幹太 投手 至学館

【選手寸評】
18歳
 180cm/74kg 右投右打 SP/RP
最速145キロ
の直球を誇る本格派右腕。愛工大名電を相手に9回7奪三振無失点のマダックス東邦には敗れたものの6.2回で1失点と強豪ぞろいの愛知県でも堂々のピッチング。花巻東・佐々木麟太郎から2打席連続三振を奪ったことでも注目を集めた。

【指名経緯と選手分析】
早坂に続く完全な推し枠②。佐々木麟太郎から奪った一つ目の三振に完全に心を奪われてしまった。最速は145キロとそこまで突出しているわけではないが、制球よく真っ直ぐ、スライダー、フォークを投げ分けることができ投手としての完成度の高さは窺える。全国的な知名度はまだないので、この夏いかに激戦区愛知を勝ち抜けるか

⑤終わりに


長々書きましたが最後までお読みいただきありがとうございました。今回、初めて楽ドラおよび仮想ドラフトに参加させていてだきましたが、個人的には満足のいく指名ができたと思います。その一方で自分のアマチュア球界への疎さのような部分も痛感したので、この一年は少しアマチュア球界にも力を入れて、もしご縁があれば来年の楽ドラも参加したいなと考えております。主催のZNOさんをはじめ、参加者の皆さんありがとうございました!

選手成績出典

ドラフト・レポート

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