爪を塗る

ネイルサロンに行ったことがない。行ってみたい気持ちはあるけれど、私のなかで爪の優先順位はわりと低い。いろんな事情でかんたんに落とせないのも困る。加えて、自分でマニキュアを塗る行為が結構好きだ。そのためもっぱらセルフネイルである。丁寧に爪を塗ることは明日をハッピーに過ごすおまじないのような気がしている。実際、ふと視界に入るとハッピーな気分になる。爪かわいー。

大抵いつもラジオを聴きながら塗っている。ラジオ中って手が暇であるし、爪塗り中は耳が暇であるから、本当にちょうどいい。ちょうどよすぎて、ラジオを聴くために爪を塗ることもあるし、爪を塗るためにラジオを聴くこともある。

「マニキュアを爪に塗る」ことを「爪を塗る」と言うことがあるのもかわいい。「爪を塗る」とか「髪をやる」とか、好きすぎる。かわいい日本語だと思う。

そして、私にとって、爪を塗ることも髪をやることも美容ではない。あまりピンと来ない。きっとこれは美容というよりファッションで、美容よりもっと個人的で自己満足なものだ。美容のために髪の毛切ってるわけじゃないから、美容師さんに「やっぱり毛先の乾燥気になります〜?」とか言われてトリートメントをすすめられるのすごく嫌な気持ちになる。別に自分の髪が多少傷んでいても気にならない。気にしてなかったことを指摘されると傷つく。そもそも、わざわざ"カットのみ"で予約してるんだから、トリートメントすすめてくるな。しかも毛先は今から切るだろ。ふざけるな。

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