血のにじむような夕刊

恋でふわっとなる季節にきらっと光る。20歳にもなれば、毎日わりと忙しくて、それなりにストレスを抱えており、そのストレスが引き起こす体調不良によってまた苦しんでいるわけであるが、日々努めて退屈そうな顔をしている。

なぜなのか。ただの偏屈である。6時間目のラジオ体操を馬鹿丁寧にやったり、制服を規則通りに着たりしたのは思春期への逆張りのはずだった。けれども逆の逆は傍から見ればもはや順、自分でもよくわからない。なにしろ現在は、充実アピールや不幸アピールが蔓延る世の中に対抗すべく、今日もアンニュイに頬杖をつくことに専念している。

本当は忙しい。ああ忙しい。働く暇もないほど。覚えたての煙草をいかにスムーズに吸うことができるか、それが一番大事。あっ。また退屈ぶってしまった。今、満員電車でこれを書いている。本当だよ。

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