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【詩】彼岸近づけるふたつ

恒星の影響の及ばない
宇宙の角っこ陶芸教室で
作ってみた心臓を交換した
ひとつは焼きすぎているようだ

新しい歌を知った彼女が
作ったらしい歌唱教室で
歌ってみた音の束を交換した
ひとつは枯れているようだ

それらのリフレインが
呆れたように振り返り
湖の端から端にとどく喉声で
私を叱りつけたようだ

届くといいと
思うばかりであった
とてもではないが
と言った具合で

未知の星へ送る便箋



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