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超電磁マシーン ボルテスV

🔴超電磁マシーン ボルテスV

『超電磁マシーン ボルテスV』は、1977年6月からテレビ朝日系列で放送されたテレビアニメ。前作に引き続き、本作品でも東映テレビ事業部が企画し、制作を日本サンライズに委託するという体制がとられている。

💚スタッフ

◆原作:八手三郎
◆監督:長浜忠夫
◆キャラクターデザイン:聖悠紀
◆メカニックデザイン:大河原邦男、スタジオぬえ
◆製作:テレビ朝日、東映
◆放送局:テレビ朝日系
◆放送期間:1977年6月 - 1978年3月
◆話数:全40話

💚概要

『超電磁ロボ コン・バトラーV』に続く「長浜ロマンロボット3部作」の第2作に数えられており、題名における “ V ” は、ローマ数字の「V」でファイブと読む。

当初、NETがテレビ朝日へと局名を変更する1977年4月の放送開始を前提に、本作品の企画は進行していた。提供スポンサーを務めていたポピー(現・バンダイ)からの提案によって、本作品の必殺技は銃であることが日本サンライズのスタッフにも伝達されており、1976年末には本作の作画も開始されていた。

ところが12月29日朝に、ポピーが必殺技を剣にするという重大な変更事項を唐突に通達したことから、その時点までに作られていた作画はもちろん基本設定まで白紙撤回も同然に戻されてしまう。必殺技はポピーによって「天空剣」と命名され、本作品でも総監督を務めることになった長浜忠夫は、作画スタッフや脚本家などへの参考資料として、殺陣師による天空剣の振り付けを、改めて撮影することになった。

ストーリー展開においても長浜は、1話完結方式が基本であった前作との違いを強調するために、本作品では父と子の大河ドラマを提案した。この提案を長浜と協議した田口章一によると、これは『母をたずねて三千里』の影響で、「母ならぬ父をたずねて」とのことである。

それに対し、東映テレビ事業部の部長を務めていた渡邊亮徳は、単なる「お涙頂戴」ものの展開になることを避けるためにも、本作品ならではの切り札を要求した。渡邊の要求に応じるべく、長浜は宝塚歌劇団をヒントに「プリンス・ハイネル」という主人公のライバル格の主要キャラクターを考案した。

また、東映のプロデューサーであった飯島敬によると、主人公らと異母兄弟であるハイネルに対して、最終回で悲劇的な最期を遂げさせることは当初から決定済みであったという。これは「身近にある様々な差別に対する怒りを強烈に引き出し、本作品を通じて差別を憎みそれを是正するのを視聴者に考えて欲しかったからだ」と語っている。

💚ストーリー

地球より14000光年、蠍座の球状星団内にある恒星系。そこに貴族による寡占政治を行い、角の有無が階級を運命付けるボアザン星がある。

ボアザン帝国の科学長官ラ・ゴールは皇帝の甥(弟の長子)として次期皇位継承の資格を持ちながら、角が生まれつきなかったのをライバルのズ・ザンバジルに暴かれて失脚、妻ロザリアとも引き裂かれて労奴に落とされる。しかし、ラ・ゴールは反乱を起こしてボアザンから脱出し、1年の漂流の後、地球に落ち延びて科学者・剛光代に救われる。

ラ・ゴールは光代と結婚して剛健太郎と名乗り、物語の主人公となる三兄弟をもうけ、好戦的なズ・ザンバジルの侵略を予想して、浜口博士や防衛軍の岡長官と共に巨大ロボ・ボルテスVや基地ビッグファルコンの建設に着手後、和平の道を探るべく地下組織と連携して密かにボアザン星へと帰還するが、帝国軍に囚われてしまう。

一方、ボアザン帝国ではズ・ザンバジルが皇位を継承する。国内の不満の捌け口を外へ向けるべく「高貴なボアザン文明を宇宙へ広げる」文化輸出の美名を建前に宇宙各地へ侵略を開始した。

ラ・ゴールとロザリアとの間に生まれていた皇子ハイネルは、“裏切り者の子”と後ろ指を指されるが、皇帝への忠誠を証明すべく、血を分けた兄弟が住むとも知らず、新たな侵略予定地の地球攻撃司令官として任地へ赴くこととなる。

かくて地球とボアザン、ボルテスとボアザン獣士、そしてハイネルと剛三兄弟の壮絶な死闘が繰り広げられる中、ダンゲ将軍に助けられた剛健太郎と反乱軍も地球に到着。

ボルテスチームや地球とは別口で皇帝打倒と革命の準備が着々と進められていたが、反乱軍秘密基地はグルル将軍の奇襲を受け、剛健太郎は再び捕らえられてボアザン星へと連れ去られてしまう。だが、反乱軍はビッグファルコンに恒星間航行能力を与えるソーラーバードを完成していた。

剛健太郎奪還とボアザン星の解放を目指し、ボルテスチームは巨大宇宙船ソーラーファルコンで一路、ボアザン星へと飛び立つ!

💚主題歌

◆オープニングテーマ

「ボルテスVの歌」

歌 - 堀江美都子、こおろぎ'73

作詞 - 八手三郎
作曲 - 小林亜星
編曲 - 高田弘

◆エンディングテーマ

「父をもとめて」

歌 - 水木一郎、こおろぎ'73

作詞 - あおいあきら
作曲 - 小林亜星
編曲 - 筒井広志

作詞を手がけた「あおいあきら」は長浜忠夫の変名である。

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