ネイタルチャート擬人化の具体例
さて、4回にわたって私のネイタルチャート擬人化の紹介をしてきました。
改めて方法をまとめると、
1天体を擬人化します
2脳内で物語を展開します
3物語を分析し、キャラクターの行動を現実に反映します
4少しだけ現実に変化が起こります
となります。
でも、実際にどのようにキャラクターと自身を繋げるのか、イメージのつかめない方もいらっしゃるでしょう。
そこで、今回は具体例を挙げて説明したいと思います。
登場するキャラクターは私の1室蟹座金星の「オトメちゃん」と1室獅子座火星の「ゲキくん」。
私の身に起こった出来事を、このキャラクターたちもパラレルに体験しているという設定で、物語を妄想します。私が頑張って妄想しようとせずとも、頭の中のキャラクターはそれぞれ勝手にしゃべり、行動し、気持ちを動かします。私はそれを観察するだけです。
便宜上、擬人化した天体はキャラクター名、私自身を「本体」と呼んで説明しますね。
まずは妄想した「物語」、次に、物語に対しての「分析と現実」をご覧ください。
物語
某年某日、本体がツイッターのフォロワーさんのお誕生日会に参加することになりました。
お誕生日会の会場は執事喫茶。参加者はみんなお嬢様気分で、執事にときめきつつ誕生日を祝おうという催しです。
オトメちゃんは参加が決まってとても嬉しそう。フォロワーさんの誕生日に何を贈ろうかワクワクしながら考えます。
「あの子はオオカミが好きなのよ!なにかカワイイ雑貨はないかしら!?」
ゲキくんはオトメちゃんと一緒にプレゼントを選びながら、同時に別のことを考えていました。
「それも大事だけどオトメ、何を着てくか決めなきゃだろ。フィッティング付き合えよ」
ゲキくんはオトメちゃんのことが大好き。かわいい彼女が彼女らしい装いをして、人前に出る姿を見ることが喜びです。そして、彼女に似合う装いを提案したり、彼女に素敵なお化粧をしてあげるのは自分の役目だと自負していました。
オトメちゃんはそれを嬉しく思っていましたが、自分は素敵な装いに見合わないとも思っていたので、ゲキくんが張り切るたびに複雑な気持ちになりました。
お誕生日会の前夜。
ゲキくんは見繕ったお洋服を何着も抱えて、1室にあるフィッティングルームにやってきました。
お誕生日会にふさわしい、花の刺繍のワンピースやビジューの光る赤いカーディガン。ゲキくんが、きっとオトメちゃんに似合うはずと自信をもって選んだ衣装です。
先に来ていたオトメちゃんは、どこか浮かない顔。華やかで可愛らしいお洋服をチラリと見やり、そのきらめきとは反対の暗い目をして、顔を伏せてしまいました。
「ほらオトメ、パーティーに合う服を持ってきたから、この中から好きなの選んでくれよ」
ゲキくんはオトメちゃんに促しますが、オトメちゃんは言葉につまりながら返します。
「その、あ…明日は、ワ、ワタシが前に出るのは、やめるわ。アンタがいつもの服で行きなさいよ」
「は?」
「参加するのは女の子ばかりだし、男の子が引き立て役で一人くらいいてもいいはずよ。ワタシは後ろにいるから」
「オレが執事喫茶?場違いだろ。オマエが出ないでどうすんの」
「ワタシには、そ、そんなカワイイ服、似合わないもの。いつも着ないような仕立ての良いお洋服で、落ち着かないし」
「だからパーティーにふさわしいんだろ?」
「とにかく、アンタが行ってよ!ワタシには、きっと、ふさわしくない」
ぷいっとそっぽを向いて、そのまま肩を落としてしまったオトメちゃんを見て、ゲキくんも彼女の気持ちを察しました。
ゲキくんは困ったように眉根をよせて、一思案。
衣装の山を脇の机に置いて、オトメちゃんと向き合います。
「なぁ、オトメ。オレはオマエが可愛いってことを知ってる。オマエが自分に自信が持てなくても、オレはオマエの可愛さを『知ってる』。オマエの魅力がどんなもので、どうすればそれを外に表現できるのか、オレはいつも考えてるんだ。なんならオマエより考えてると思う。だから、なぁ、信じろよ」
オレを信じろよ。
そう言って、ゲキくんはオトメちゃんの目をまっすぐに見つめました。
一拍の間があった後、オトメちゃんが言いました。
「アンタ、どうしてそう大真面目に恥ずかしいことが言えちゃうの…?」
呆れたような声音に、ゲキくんは憮然と返します。
「うるせぇよ、オレはいつだって大真面目だ」
「……じゃあ」
また顔を伏せて、でも、表情はこころなしか明るくなったオトメちゃんが言いました。
「アンタが、ワタシを可愛くしてよ。……信じるから」
照れくさそうな小さな声を聞いたゲキくんは、ニっと笑って「おうっ!」と答えました。
翌日。
執事喫茶には、男装の女執事の前で頬を赤く染めるオトメちゃんの姿がありました。
「あのね!あのね!細身の女性なんだけど男性物のスーツをカチッと着て、『ワタシのイメージカクテル』を作ってくれたの!!カッコよかったわ!!ワタシ、あのワンピースを着ていって本当に良かった!!2人並んで写真を撮らせてもらったんだけど、どっちも男装じゃ様にならないもの!!なんて素敵な執事だったのかしら…!!」
「良かったな…」
帰ってくるや堰を切ったように話し出すオトメちゃんは、給仕をしてくれた女性執事のことで頭がいっぱい。
オトメちゃんのことが好きなゲキくんは少しだけ反応に困りつつも、オトメちゃんが楽しんできてくれて良かったと思うのでした。
分析と現実
某年某日、本体がツイッターのフォロワーさんの誕生日会に参加することになりました。
プレゼントも買って準備万端、あとは何を着ていくか決めるだけ、という段で「ズボン」で行くか「スカート」で行くか迷ったのです。
「『執事喫茶』で『スカート』ってあまりにもコテコテすぎるじゃない…?」
自分が「お嬢様」をやる気恥ずかしさが勝ってしまい、ズボンをはいて行くことを検討しだしました。
その時ふと「この状況を、天体たちの物語として観たらどんなものになるだろう」と思い、脳内で妄想を繰り広げた結果が上記の物語です。
物語を観てみると、「気恥ずかしさ」の出どころはネイタルの金星の意識から来ているようでした。女性らしさの表現にためらいがあるのがわかります。このためらいには、「本当はやりたい」という前提があります。火星のプロデュースを「嬉しく思って」いるところから、金星意識は本来、可愛い装いを好むことがわかります。
金星意識のためらいに対して、背中を押してくれたのはネイタルの火星意識です。獅子座の火星なので、「らしさ」を表現することを大事にしてくれる星です。本体のネイタルは、アセンダントに金星が合。つまり「らしさ」の表現は金星を通して行われます。なので、この火星は金星のプロデュースに徹しているんですね。
物語から火星意識の後押しを感じて、誕生日会はスカートで行くことに決めました。
結果、執事喫茶では男装の麗人が給仕をしてくれるという展開に。宝塚が好きな金星にとっては夢のようなシチュエーションでした。
「ときめきと共に、女の子らしい格好で、女の子をやる楽しさ」
を、金星の意識を通して存分に味わい、「女性らしい表現へのためらい」が小さくなりました。
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長くなったので今回の記事はここまで!
次回は、まとめと注意点をお伝えしようと思います。読んでいただきありがとうございます!
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