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母の着物 もらわれていく・・・


まさかねえ、こんなにあるとは・・・
母の着物、買取専門の方にお願いしました。
あらかじめシミなどを確認してみようかとも思いましたが、広げたら最後元に戻せる自信がない・・・その昔たたみ方は教えてもらったものの、実践するのは何十年ぶり。しかも枚数多いし・・・逆に考えればこれだけやったら覚えられそうな気もするけど。

業者の方がいらっしゃるのに、和室もないしどうしようかと迷った末、リビングのテーブルと椅子をどけ、スペース確保。
本当は母が使っていた部屋でと思っていたのですが、ベッドがおいてあり、座って着物広げて・・・は難しい。

もともと50枚くらいとお伝えはしていたのですが、リビングに集めだしたらあるわあるわ。いつの間にこんなに買っていたんだろうと驚きました。
しみや汚れのあるものはもちろん、喪服とか長襦袢とかは値が付かないとのことですが、引き取りはしてくださるということで、小物や草履なども集めてみたとところ、全部で100くらいになっていたでしょうかね。

とにかくスペース開けて、ものを集めて準備完了!

前日の確認電話で、50枚じゃきかないですとお伝えしたためか、ベテラン&新人のお二人でいらしてくださいました。
実際に査定中は別の仔としていようかとも思ったのですが、2人がかりで一枚一枚広げてくださるのを横目で見ていたら、「ああっ、あの時に来ていた着物だったなあ」とか「あの着物好きだったんだようなあ」とかいろいろ思い出すことも多く、結局一緒に私もそばで見せていただくことになってしまいました。

「お茶をされていたんですか?」正解です。わかるんですね。お茶とかお花とかをされていた方はやっぱり着物が多いそうです。

大正生まれの母のこと、丁寧というのかなんというのか・・・いろいろ紙を挟んだり、たとう紙にしっかり包み、紐もしっかり結んであったり。うっかり、新人君が新品・・・としてしまいそうになるところをベテランさんが「とても几帳面な方なようだから、着た後にきちんとしまわれているから一度紐も外してみるように・・・」という注意(!)が入ったくらい。

着物、帯は一枚ずつ、小物(帯どめ、帯揚げ、バック)などはまとめて・・・。
残念ながら、羽織りや道行コートは値はつかないとのこと。「取っておきますか?」とも聞かれましたが、きっぱり(というほどでもなかったけど)お持ち帰りいただきました。

桐ダンスのためか比較的状態は悪くなかったのですが、値が付いたのは全体の1/3くらいでしょうか。1枚100円~500円、博多帯だけはもう少し高額になりましたが、その場で清算いただきました。
お持ち帰りいただいたのは、プラケース7箱分くらいでしたでしょうか。草履、下駄や一部小物は引き取りは不可とのことでしたが、おかげさまでかなり広くなりました。

見たこともない・・・きっと袖を通していないかもと思われるものもありましたが、一枚ずつ見せていただいたことで、きちんとお別れが出来たような気がしました。

ちなみに値のつかなかった着物や羽織りたちは、ボランティアなどに引き取られ、使える部分を選んで、巾着などの小物に変身するそうです。
思わず「じゃあどこかでまた会えるかもしれないんですね」と言ってしまいました。

1枚だけ手元に残したのは・・・

羽織りです。これ、私が高校生の時(つまり43年前)に授業で縫ったものです。柄が好きだったのと、シミなどがなかったこともあり手元に残しちゃいました。自分のものだけ残すなんて・・・。でも、絶対今じゃできない。私が亡くなるときには着せてもらおうかしら・・・その前に冬の寒い時にちょっと羽織るのもよいかも。

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