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毒を食らわば皿割れる

癌を放置すれば悪化する。
癌に限らずどんな病でもそうだろう。

風邪で休む事さえ許されない
ブラック企業があったとしよう。
風邪はいつ治る。
悪化して倒れるのはゆうに予想がつくだろう。

例えばいじめやパワハラ。
これが続けばどうなるか。
言うまでもないだろう。

けれど苦しんでいる間に言われる言葉は
「甘えるな」
やがては、
「いつまでだらだらしているんだ。」

分かり合えないのは仕方ない。
当事者でないと分からないのだから。
仕方ない。

けれど当事者が亡くなった時に
周りが口にする言葉は決まっている。

「わかってあげられなくてごめんね」
「そんなに辛かったなら言ってほしかった」

仕方ない。
馬鹿は死ななきゃ治らない。

問題は分かろうとしない事だろう。
分からなくても、
分かろうとしたならば、
目の前の在る苦しみと向き合えば、
きっと最悪の事態は免れただろう。


毒に蝕まれていく。
その様を見て理解するのは
そんなに難しい事だろうか。
本当に仕方ない事なのだろうか。


蝕まれた時間が長いほど、
治療にかかる時間は長いだろう。

仮にまともな治療環境に落ち着けたとしても、
治療の間も苦悩は続く。

何かが変わって解決なんて事は無い。
散々毒を盛った皿は砕ける寸前かもしれない。

割れ目から命が溢れ落ちる。
ありふれた話だ。


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