婆滅の刃 霊前トラウマ編


いつも元気いっぱい天真爛漫の伯母がアルバムをめくりながらため息。
「私ってばあちゃんに嫌がられてたかなぁ?」
と天井をみつめる。

なんでそう思うの?🤨と私がたずねると、
「ばあちゃんってメチャクチャヒドかったじゃん、だからね、散々悪口とか酷いこと言ってきたの。」

それは相手がばあちゃんだからしょうがないんじゃないの?🙄というと
「昔はね、杖でよくぶたれたりしたのよ。」

•••苦笑😅

「それでね、中学生ぐらいだったかな?また杖でぶたれてあんまり頭に来たから、近くにあった杖を掴んでぶっ叩きにいったのよ」

•••苦笑😅😅

「そしたらね、ばあちゃん。私の叩こうとした杖を自分の杖で弾き飛ばして、私の杖を取り上げたの。」

•••苦笑😅😅😅

「力は絶対に自分の方があると思ってたからまさか負けるとは思わなくて、それからは力じゃ敵わないと思って口で戦うようにしたのね。」

まあ、覚えてないんじゃない?といったら、
「違うのよ、それが、この前の納棺のときにね。旅支度の為に棺に杖を入れる作業があるんだけど、喪主(叔父)が私に杖を入れてくれって、杖を渡してきたのよ〜」

•••苦笑😅😅😅😅

「その時、その記憶が蘇ってきてね。怖くて震えちゃって。私には無理、ぶたれた記憶を思い出しちゃったって言ったらアイツ笑ってて。ワザとやってんじゃないかしらと思ってるんだけど」

それはないんじゃない?😅と叔父のフォローを入れると

「どうなんだろうね。でもまあ、そういうわけでこんなタイミングでそんなことなるとさ、恨まれてるんじゃないかってどーしても思っちゃうわけ。」

•••苦笑😅😅😅😅😅

「はぁ〜あ〜、WBC見せてあげたかったな〜」
という、話題放棄で無理矢理に話は終わった。

まあ、親しい人間を杖でぶったり、叩いたりしてはいけないという教訓かな?

(戦後間もないころの話です。ご了承下さい)





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