愚行

昼夜逆転の生活が続いていたら、時間が溶けていきました。
年末年始は色々な場所を移動して、実家の親戚付き合いから逃げ回っていたのですが、それが終わった瞬間にこの怠惰で非生産的な生活が続いてしまいました。

夜に眠れても朝になるとまた眠くて、夜にしか起きれません。
目に見えない人間の気配だけが廊下を歩き回って、眠ると常に悪夢を見ます。

大学の卒業に向けた課題の期日が迫っていて、何かしらやらなければならないのに、体が動かない日々が続きました。
即売会に色々沢山作ろうと思ってたのに、気が付いたら明らかに間に合わない時期に入っていて、旅行中に作った新作一つだけという酷い有様。

こうやって時間が溶けていって、何もできないまま死んでいくのだろうと思うと鬱です。
まあ、そもそも何かしなければならない事もないし、どうせ死んだら世界は観測できなくなるのだから、意味ないんだろうなとも考えるのです。

最近は、ボカロPが中学生だの、高校生だの、同じ年代というだけで集まって楽しそうにしていて羨ましいです。
私が中学生や高校生の時にネットに出会っていて、ボカロPやっていたらそんな友達もできたのかなって考えてました。

何もかも出遅れているんです。
五線譜が読めるようになったのは中学生の時だし、作曲をちゃんとやり始めたのは高校生の時でした。
ボカロに出会って、ボカロPをしようと思ったのは大学になってからです。
人間嫌いを拗らせて、図工も美術も人間を書く事から逃げてきた私が、人の形のデフォルメを描くようになったのは高校生になってからです。

色んな人の話を聞いていると、昔から音楽が好きで、音楽を沢山聴いて生きてきたとか、イラストが好きで、小さい頃から沢山イラスト描いていて、クラスメイトから褒められたとか、そんな話ばかり耳につきます。


私はそもそも音楽もイラストも嫌いです。

音楽家なんて、酒とタバコにまみれて、下手したら薬物やってて、性に奔放な人間だと思ってたし、聴こえてくる音楽は全てが恋愛、友情、家族愛、共同体、みたいなものばかりで、人間の気持ち悪いものの寄せ集めにしか聴こえませんでした。
あと、昔から聴覚過敏が酷くて、街やテレビラジオから流れる音楽やSE、人間の声は耳に刺さってうるさいノイズにしか感じられませんでした。

イラストは胸と臀部をやけに誇張したり、筋肉隆々にしたり、生々しい肉体を強調していて気持ち悪いし、漫画も多少は読んだりしましたが、内容も相変わらず人間の気持ち悪さの寄せ集めみたいなものばかりで、本当に嫌いでした。


今でもその感覚は変わらないし、なぜ音楽作ってるのか、イラスト書いてるのか分からないです。

結局、出会ってきた音楽家は想像通り、酒とタバコと薬物にまみれて、性に奔放な人間だらけで気持ち悪いし、作ってるのも人間の気持ち悪さの煮凝りみたいなのばっかりで嫌いです。

イラストだって、人間の形は気持ち悪くて、他の人の参考に見ようとしても、誇張された胸と臀部と太ももの肉感とか、筋肉とか色々と気持ち悪くて、それでも描こうとすると、ゲシュタルト崩壊して、図形に口と目だけ付いた溶けた化け物が生成されたりします。
そもそものモデルの人間に嫌悪感があって、化け物にしか見えないから仕方ないと思います。

気持ち悪いと思う理由って無知から来ると思ってて、それを知るために音楽やイラストを研究しているのかも知れません。

あとは、その人間的な気持ち悪さの煮凝りである音楽やイラストを制作する界隈の中でも、見てて落ち着けるものが1万分の1くらいの確率で存在していて、それを探し出したり、自分で作り出したりすると安心する気がするのです。

それが万人受けは絶対にしないし、世界は基本的に、私が感じる人間的な気持ち悪さを素晴らしいものとして崇拝しているし、私という存在を片端者とみなして無視する方向に働いているので、世間に受け入れられる事などは期待していないのですが、それが少しでも似た価値観の人を発掘できる種になれば面白いなと考えたりもしてます。

だいたい、私の方が世間から見たら化け物であり、長くて危なっかしい独り言を呟いている自覚はあるので、どうでもいいです。

なんか、攻撃的な自分もきらいだし、早めに世界を終えた方がいいかもしれませんね…

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