ポジションレスの時代、特化技術がバスケの未来を変える

約35年前。わたしが学生だったころのバスケットボールの主流の戦略、考え方はフィジカルの強さを鍛え、できるだけゴールに近いローポストにボールを集めてシュートフィニッシュまでいく。というものでした。したがってセンターポジションが、得点源でした。
現代のバスケットボールでは、得点源はガードポジションであることも珍しくなくなってきました。
ドリブル技術のやシュート技術の向上がしているのだなと感じています。
したがって現代の戦略は以前と異なり種類も増えているのだろうな。と感じています。

現代のバスケットボールでは戦略やポジションの役割が大きく変化してきました。当時はフィジカルの強さを基盤に、ローポストを中心としたプレーが主流で、センターがチームの得点源であることが一般的でした。しかし、現在ではポジションの垣根が低くなり、特にガードポジションが得点源となることも増えています。

この変化の背景には、以下のような要素が考えられます。

ドリブル技術の向上
以前に比べて、ボールハンドリング技術が格段に進化しました。これにより、ガードやウイングの選手がより自由に動き、ディフェンスを崩す能力が向上しています。アイソレーションプレーやピックアンドロールの戦術も多く取り入れられるようになり、ガードがオフェンスの中心になることが増えています。

アウトサイドシュートの精度向上
シュートレンジが広がり、スリーポイントシュートが現代のバスケットボールで非常に重要な要素となっています。かつてはゴール下が主戦場だったのが、現在ではコート全体を使って得点機会を作ることが一般的です。特に、ガードがスリーポイントでチームの得点を支えるシーンはよく見られます。

ポジションレスバスケットボールの普及
昨今では「ポジションレス」と呼ばれるスタイルが注目されています。これは従来のセンター、フォワード、ガードといった役割分担を超えて、すべての選手が柔軟に役割を担うという考え方です。例えば、2メートルを超える選手でもスリーポイントを決め、ガードがインサイドでフィニッシュする場面も増えています。

スピードとスペーシングの重視
スピード感あふれるトランジションバスケットや、スペーシングを活用したパスワークが戦略の中心になってきています。これにより、センターに依存するオフェンスだけでなく、全員が動いてスペースを作り出し、効果的に得点する戦術が増えています。

このように、現代のバスケットボールでは、以前よりも多様な戦術が登場し、それぞれの選手が様々な役割を担うようになっています。現代では単にフィジカルに頼るだけでなく、技術と戦術の向上が得点源やプレースタイルに大きな変化をもたらしていると言えます。

その一方で選手全体の能力が均一化されすぎているとも感じています。どの選手も同じような技術を身につけようとしている気がしてなりません。あまりに均一化が進むと次は逆にある技術だけに特化した選手を抑えることが難しくなります。その特化した技術の部分では均一化された選手は技術力が及ばないためです。
そういう意味からも、ポジションレスバスケットボールということを大事にしながらも、自分だけの自信のある技術に特化して技術習得することも十分戦力になると考えられます。

選手全体の技術が均一化している一方で、特化したスキルを持つ選手の価値がさらに高まる場面が増えているように感じます。ポジションレスバスケットボールの重要性は、全員がどのポジションでもプレーできる柔軟性を求めていますが、同時に特定の技術に特化した選手が局面を打開する鍵となることも多いです。

均一化された選手同士が対峙すると、たしかに似たような技術と能力で互いに対抗することになりがちですが、そこで差を生むのが、ある技術に特化した選手の存在です。たとえば、シューターとして特化した選手が外角からの正確なシュートを決められれば、相手にとってその選手を抑えるのが非常に難しくなるでしょう。同様に、パスの技術やディフェンスの読みなど、特化したスキルが試合の流れを変えることもあります。

技術の均一化が進む中で、逆に「差別化」された選手がチームにとって大きな武器となるのは非常に理にかなっています。プレイヤーが全員万能になる一方で、それに対応するために特化した技術を持つ選手を起用することで、試合の勝敗を左右する場面が多く生まれることでしょう。

このように、ポジションレスを取り入れつつも、選手が自身の特化した強みを磨き上げていくことが、チーム戦略の中で重要な要素になり、バランスの取れたチーム作りに役立つと言えます。

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