見出し画像

2022年ベストアルバム

はじめに


2022年も終わりに近づいてきました。
今年も音楽にはそれぞれの時々のお供になりました。
年間ベストアルバムのランキングはTwitterにツイート済みではありますがこちらのnoteでは2022年の私的な範囲の物事を振り返ると題しまして年間ベストのランキングに文書を添えていきたいと思います。
その時々に何を聴いていたのかを思い出すことによって時間や感覚をパッケージ化してみようじゃないかという意気込みの中にいます。
2022年は自分の中で何があったのか今となっては何も憶えておらずただ過ぎただけでした。
時間は年々高速化しまくりパパッとフラッシュが点滅したのみくらいの感覚なのでよーく考えると得も言えぬ感情になります。
なので聴いた音楽に添えて自分の思ったり感じたことの内省や出来事などを文書化するという試みであります。
私的な音楽のランキングに私的な文書を付けるということが主眼なので関係のないこともツラツラすると思います。
それでは行ってみましょう。

2022年私的年間ベストランキング

10.Cola - Deep In View(Fire Talk)

10.Cola - Deep In View(Fire Talk)

カナダはモントリオールの3人組。ex-Oughtのメンバー2人にドラマーさんの構成。Fire Talkからのリリースです。トリオ編成のシャープなポストパンクやアートロックというところで音像がスッキリとして薄味。淡白にもとれる。低体温でスポークンスタイルなVoスタイルもいいですね。メンバーさんは全員30代だと思うのですが前身バンドが活動終了して新しく活動を始めるというところの気概を推してこの順位となりました。今後の音楽性の変化や成熟も期待して。

9.Winter - What Kind of Blue Are You?(Bar/None Records)

9.Winter - What Kind of Blue Are You?(Bar/None Records)

LAのSamira Winterさんによるドリームポッププロジェクト。4枚目のアルバム。私的に実際だともっといいアルバムがあったとは思うのですがこのアルバムの馴染み感がとても好きでした。青という色の中でもレイヤーがあってあなたのタイプの青はどんなの?って言われると空の深い青と答えたいところでした。HatchieやSasamiさんとのコラボレートの曲もよかったですね。

8.THE NOUP - Nexpansion(self-released)

8.THE NOUP - Nexpansion(self-released)

岡山の3人組バンド。ソロでも活動しているドラムの岡田高史さんが中心。ゴシックな漆黒の中に沸るマグマのような情熱の赤をグツグツと煮詰めた衝動の塊を感じたアルバムでした。沸点が恐ろしく高く熱いのだけどクールにも取れるのがすごかったです。日本の地下オルタナティブなシーンって前進性があってとても素晴らしいのですがそれを評価する人の母数が少ないのもあるので私が推します。

7.Florist - Florist(Double Double Whammy)

7.Florist - Florist(Double Double Whammy)

4枚目のアルバム。1stアルバムがリリースされた2016年くらいから追ってるバンド。リリース元のDDWが私的に熱いんじゃないかと思って掘ってたら見つけたのだと思うのですがあまり憶えてません。バンドも4枚アルバムがリリースされるくらいの頃には色々と紆余曲折や変遷があると言うのは考えられます。前作がvoのEmilyさんの弾き語りという内容であぁもうバンドは無理っぽいかなと思っていたところだったので今回のもう1回バンド形態で作品を作るという気持ちになってリリースまで行ったところも含めて評価しています。実際とてもいいアルバムでした。

6.Bobby Oroza - Get On The Otherside(Big Crown Records)

6.Bobby Oroza - Get On The Otherside(Big Crown Records)

2022年は自分の追ってるオルタナやIndie Popの分野以外の音楽を聴こうと心がけた年でもありました。今回のベストでは挙げてないですが目を向けたのはブラジルの音楽だったりしました。実際に聴いてよいアルバムが複数ありました。それでBobby Orozaですけどフィンランドのソウルシンガーです。フィンランドもソウルも全然縁がありませんでしたね。全然イメージが沸かないしピンとこないふたつのキーワード。それはさて置き聴いたときにスウィートなんだけどどこか寂しさや孤独を感じる音楽で虜になりました。来日ライブも観てとてもよかったのでこの位置になります。来年も米英だけじゃなくて各国のアーティストの音楽を掘っていきたいです。

5.Widowspeak - The Jacket(Captured Tracks)

5.Widowspeak - The Jacket(Captured Tracks)

2020年のPlumがすごくよかったWidowspeakの6枚目のアルバム。前作と同様に爽やかな風がふわっと漂う風通しのいいアルバムになっています。風が抜けて行く中でもしっかりと引っかかるものがある。それは何かというとうたのメロディの強さでしょう。サウンドが穏やかなのでうたの比重が強いのは当然ですけどそれを歌ものにしないでビートの効いたバンドサウンドで表現するのがいいなと思いました。4月のまどろみの季節のなかじっくりと耳を傾けて聴いていました。

4.caroline - caroline(Rough Trade Records)

4.caroline - caroline(Rough Trade Records)

流行20年周期説は個人的にあると思っていて今から20年前は2002年でポストロックが全盛だったと思います。そんなブームが1周した2022年。CarolineはPost-Rcokの萌芽を感じます。さらにはフリーフォークのブームを見越したようなサウンドにも先見を感じました。そしてうたの感情がとんでもなくが情緒が豊かというところにも刺さりました。特にGood Morning(Red)という曲を聴いて以来何気のないいつも通りの朝がなんてドラマチックになるんだという素晴らしい体験もありました。

3.MEGA X - NEW MYTHTAKES(KiliKiliVilla)

3.MEGA X - NEW MYTHTAKES(KiliKiliVilla)

MEGA Xやってくれましたね。めっちゃよかったです。アメリカのINDIEシーンのような世代の縦のつながりや横の仲間とのつながりを日本でもやろうとしているバンドだと思ってます。実際にPENPALSという自分ら世代が10代のときに憧れたバンドと共演したり盟友Three Ring Circusと共にSUGAR FACTORY Xというイベントを毎月開催したりライブ活動もたくさんやっていますね。初めてこのアルバムを聴いたときにあまりにも思いが詰まってるので号泣してしまいました。音楽のことを一切書いてませんが是非聴いてみてください。元気になります!

2.Green/Blue - Paper Thin(Feel It Records)

2.Green/Blue - Paper Thin(Feel It Records)

ダークでブルーで若干エモいという絶妙な塩梅のパンクサウンドで一気に好きになりました。レーベルのFeel It Recordsはいいアルバムを立て続けにここ数年でリリースしているのですがこのバンドもこのレーベルからリリースしていなかったら聴いてなかったのでレーベルとともに優勝でしょう。

1.evan j cartwright - bit by bit(idée fixe records)

1.evan j cartwright - bit by bit(idée fixe records)

10位のColaのドラマーさんのソロアルバム。フォークギターとうたを中心に電子音、フィールドレコーディングな鳥のさえずりが登場します。ドラムはほぼ入ってません。すごくスッと身体に沁み入ってくるのがわかるいいアルバムだと思います。フォークに漂う情念みたいなものがなくてボサノバを聴いてるような軽い感覚でしっかりと各所に引っかかりを残していき聴いた後には何も残ってないみたいな魔法のようなバランス。Renée Reedを去年の1位にしたときに不完全なものに完全を求めたと書いた憶えがありますがこのアルバムを聴いたら不足を言ってるのは自分たちなだけであって元々完全なのだよという気づきがありました。とてもいいアルバムでした。

あとがき

と言う訳で2022年の年間ベストのランキングでした。
今年はあまり音楽を聴いてない方だと思います。自分のキャパオーバーなのが残念に思います。
そんな中でも毎週金曜日や水曜日にはたくさんの素晴らしい音楽がアルバムリリースされました。
全部を聴いていたら暮らしが成り立たないので自分が聴かなくてもいいやという取捨選択の結果の以上のランキングになります。
なのであくまで私的なものであります。

来年はもっと各国の音楽に耳を向けたいと思ってます。
オススメなど共有したいところですね。

それでは2022年もよいお年を。
来年もよろしくお願いします。

ここから先は

0字

¥ 500

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?