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介護予防事業について考えてみました


今年から介護予防教室の運営メンバーとして関わっています。

これは、行政の介護予防・日常生活総合事業の1つで、医療機関から派遣されたリハビリテーション専門職が、65歳以上の方を対象に健康づくりや介護予防に取り組めるような講座や運動教室を週に1回、1時間で開催しています。

内容については、集団体操、集団活動、ストレッチ、脳トレ体操などを行っていますが、どのような経緯で始まった活動なのかについて、理解が浅かったので整理してみることにしました。

1)いつからどんなことをやっているのか?

✓介護予防事業のはじまり 

➤ 介護保険制度の改正に伴い、平成29年4月から、介護予防・日常生活支援総合事業(以下「総合事業」)を開始するようになった。 

 総合事業は、「介護予防・生活支援サービス事業」と「一般介護予防事業」とで構成され、65歳以上の方々の介護予防と日常生活の自立を支援することを目的としている。

介護予防・生活支援サービス事業>

対象:要支援1・2 基本チェックリスト該当者

サービス:訪問・通所サービス、生活支援サービス、介護ケアマネジメント

<一般介護予防事業>

対象:65歳以上の人

サービス:介護予防教室、サロンなど

2)どんな流れで介護予防教室の利用に至るのか?

下記のようなフローチャートにそって相談者が適切なサービスに結びつくようになっています。

ですので、介護予防教室に来られる方は、市の窓口に相談に行き ➤ 要支援・要介護認定申請案内基準に当てはまらず ➤ 一般介護予防事業の利用を案内されて ➤ 介護予防教室の利用に至っていることがわかります。

総合支援

引用:厚生労働省老健局振興課 介護予防・日常生活支援総合事業ガイドライン(概要)

総合事業のサービス内容は、介護保険事業のように全国共通ではなく地域によってサービスの内容が異なっていたり、利用料についても違いがあるようです。

ちなみに、私の自治体における一般介護予防事業はこのようになっています。

①健康教室(集団体操、集団活動、ストレッチ、脳トレ体操など)

➤ 頻度:月4回 開催場所:市内2か所 講師:リハビリ職種

②体操教室

➤ 頻度:月2回 開催場所:市内5か所 講師:ボランティア

③自主グループ活動(スクエアステップ)

➤ 頻度:月2回 開催場所:市内6か所 講師:ボランティア

④介護予防学習プログラム(運動・栄養・口腔・認知症に関する講座) 

➤ 頻度:9~10月限定  

3)自治体としての今後の取り組み

 私の自治体の重点施策には、人生100年時代に向けて健康づくりを推進していくという趣旨の記載があり、今後も総合事業を活用して介護予防事業に積極的に取り組んでいく方針のようです。

特に、認知症に対しては、普及啓発や支援体制を強化、認知症予防の運動教室、自主グループ活動など支援を充実していくと述べられています。

二宮らの研究によれば、介護が必要になった主な原因とその構成割合について、2004年は認知症が第4位(10.7%)でしたが,2015年には第2位(15.3%)となっており、2025年には700万人に到達すると言われており、認知症高齢者は増えていくことが予想されています。

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引用:二宮利治ほか 日本における認知症の高齢者人口の将来推計に関する研究

このようなデータから、自治体としても認知症の予防と支援体制の強化に取り組んでいきたい思いがあるのかもしれません。

まとめ

健康づくり、介護予防事業に関わってまだ日が浅いですが、自治体目線と参加者目線で考え、提供するサービスの質を高めていきたいと思います

※自治体の目線

➤ 重点施策、健康づくりの推進、認知症ケア

※参加者の目線

➤ 参加する目的と動機の理解、満足度と改善の実感など

次回もこのテーマについて書いてみようと思います。

最後まで読んでいただき、ありがとうございます!


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