唐揚げ定食

コロナ前、近くにある街中華によく行っていた
70代の夫婦だけのせまい店で
注文するのはだいたい唐揚げ定食、600円で安いしとにかく量が多い
ご飯はお変わりし放題で唐揚げも大ぶりのが10個以上山になって出てくる
そんなには食べられないので少し減らしてくださいと言ったら
お勘定の時50円引いてあった、こちらの都合なのに
こういう店のお陰で世の中がまわっているのかもしれない
よくそう思った
もう、ずいぶん行ってないが

外食がほぼ100%テイクアウトになって
ただ不思議なのは変えたら変えたで
知らなかった、美味しい店が出てくるもので
今は持ち帰りができる地鶏の店の唐揚げ定食を週一で食べている
前より量は少ないが味はいい
値段も同じ600円で少しだが付け合せの副菜もうまいのが感心させられる
でもこの店、ちょっと問題があって接客係の店員がかなりヤンキーっぽい
こういう人と面と向かうとボクは言葉使いが変な敬語になるクセがあって
「今日の付け合せは何にされていらっしゃいますか」とか
「唐揚げ定食をおひとつテイクアウトでお願い致します」みたいかんじに
ところが何回か話していると向こうもつられるのか
「ご飯の盛りぐあいはいかほどになさいますか」や
「大変お待たせして申し訳もございません」などと
ふたりで妙な言い回しのやり取りをするようになり
さらにそこからエスカレートして
「〇〇でございますれば」とか
「それは誠にかたじけなく」や
「仰せのとおりに万事行いまする」というような
時代劇のセリフみたいなところまでいってしまい
「変ですね」と、ふたりで笑って普通の会話に戻った
別にやんちゃな人ではなくレゲエの音楽をやってただけで
見た目で判断したこちらが悪かった
変なコミュニケーションの取り方だったけど仲良くなれたので
まあ、良しとするか
コロナのお陰でいろんなことがある
そうだ
そろそろまた、町中華の方も行ってみよう


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