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いつのまにか

ふわふわした腐葉土の上を底のすり減ったランニングシューズで踏みしめる。長い間、コンクリートの表面に反発しながら跳ねてきた足が、拍子抜けたように驚く。ぴんと張っていた筋肉がほころぶ。いつからか強張っていた肩がストンと落ちる。満を持して顔をあげると、力強い「梅」が咲いていた。

ふぅー。  

来たか、春。

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