空気

どのくらい時間が経ったのだろうか静寂と同化してしまいそうな意識を時計の針が自我を保たたせてくれている。
張り詰める空気は膝の上で握る諸手を汗ばませ不安と興奮で心臓は今にも飛び出しそうだ。
その時。
叫び声が鳴り響いた。僕は涙を堪え安諸した。
分娩室の扉が開いた。

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