リゾートバイト

「地図だとここら辺なのにな…。スマホもう10%しかねぇよ。」
春休みという事でリゾートバイトへと来たのだが如何やら道に迷ってしまったらしい。
辺り一面へと木の生い茂る森の中、しかも日が落ち掛け闇が覆いつくそうとしている。

「しゃーない…。道なりに歩いてみるか。」
そして、取り敢えずひたすら歩く事10分、別れ道が現れたではないか。
中央には看板が、そこに書いてある文章は。
『右隣人間、左隣墓場』
と、謂う謎看板。
「全く意味解らん!」
墓場には用が無いので右の道へと進んだ。

てくてくと歩く事15分、森は完全に闇が包んだ。
細い道だけが月明かりに照らされるのみ、スマホのライトで照らしたいが、なにせスマホは10%で虫の息だ。
バキッ!
足元で何かが折れる音がし、足元を見た。

「なんだ…。木の枝か…。」
そして視線を前に戻すと…。
眼鏡をかけた男がナタを振り下ろし俺の頭を割ったのだった。今日はついてねぇ…。
『ひだりとなり…。はかば…。ひだりとなり…。はかば…。』

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