ヤバいオッサンになりたくない〜2022の夏~

このnoteを始めたときは確か25歳でまだアラサー初心者、花は恥じらわないにしてもそこらの雑草には「恥を知れよ」と言っていたような気がする。今では俺が草木に頭を下げて「生きててくれてありがとう」と平身低頭する有様だ。ちょっと嘘だが。

ヤバいオッサンにならないようにしているのだが加齢というのは恐ろしく、唐揚げ定食より値段の張る刺身定食を頼むようになったし、3回に2回はラーメンにライスを付けるのをやめ、牛丼には味噌汁がないと味が単調で辛くなっている。胃は弱くなった分無駄に味にこだわりが出た。「繊細な味付け」ってこだわりぶったバカを騙す詐欺だと思ってたけどどうやらこの世に存在する概念だったらしい。味覚はもう若くない。

酒を飲む量が増えた。仕事が忙しくなったのも原因だが止める人間がいないのもデカい。酒飲みを止めるようなマトモな人間はもう結婚して付き合いが悪くなる。さらに最悪なのが歳
をとったせいで年下と飲む機会が増えた。俺がどんな粗相をしょうが笑顔で許してくれる。

わかるよ、俺も歳上の先輩と飲んでいて荒れていると心を許されている気がして嬉しかった。立場が逆になると情けなくてしょうがないしこの沼から抜け出すには水が甘くてドロドロだ。今のままならまだ良いが、誰も相手してくれなくなったら…と思うと悲しくて今日も酒を飲む。

1番自分にびっくりしたのは自然に親父ギャグが出る。あれって滑りでわざとやってると思ってたけどこの歳だと面白くてしょうがない。酔ってると「ロシアの殺し屋おそロシア」って考えた人間は天才な気がしてくる。いや、これは多分本当に天才だ。

このまま歳をとると俺もナイスガイ中年(この表現も古いのか…?)になることはできない。不倫ができるオジサンは本当に凄い。俺は恋愛するエネルギーがない。仕事と酒に忙殺されている人間に満タンなエネルギーは行き場をなくして困ってるわけないのだ。

https://book.asahi.com/article/13163355

この記事や他のネット記事で知ったが世界的に無気力な若者が増えているらしい。恋愛、仕事、マイホーム、高級車…全て諦めてチルしながら生きてくのがグローバルスタンダードってこと。サウナ、キャンプみたいな金のかからないのんびりした趣味が流行るのもそういうことなんだろう。

無気力な若者なんて昔から俺はそうだった。高校時代からめんどくさいが口癖で友達にカッコつけるなとよく言われたが本当にめんどくさかった。今は仕事の目標があるからなんとか動いていられるが、何もなかったらどうなるんだろうか。無気力な若者はいつか何もない中年になるんじゃないだろうか。ヤバいオッサンになりたくない2020の夏。それは当時より全く違った姿で、より深刻に俺の心に日々のしかかっているんだよな。

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