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ボイチェン同士で一緒に歌うために

概要

HMDを被って暮らす人たちや所謂VTuber的な人たちの中には、日常的にボイチェンを使用している人たちが居ると思います。カラオケ的なコミュニケーションツールとして、または放送の企画ネタとして、ニッチだとは思いますが、需要はあるのではないかと思い、調べたり試したりした内容をまとめました。

課題

ボイチェン同士で一緒に歌うための課題は遅延です。
・ボイチェンの遅延
・デバイスの遅延
・回線の遅延

対策

ボイチェン同士で一緒に歌うためには、低遅延ボイチェン環境の構築が必須になります。(リアルタイムに合わせて歌うという意味です。)
・ボイチェンの遅延→HWボイチェンや低遅延VSTプラグインの使用※
・デバイスの遅延→ASIO対応オーディオインターフェイスの使用
・回線の遅延→SYNCROOMの使用

※補足

VT-4などに代表されるHWボイチェンは人を選びます。また、MANIPULATORなどに代表される低遅延なボイチェンが可能なVSTプラグインも音質的には見劣り(聴劣り?)する場合があります。さらに言うと、イコライザやコンプなど色々つけ足すとその分だけ遅くなるので、程度問題ではありますが、VSTプラグインでボイチェン環境を構築されている場合は、普段どおりの声から妥協するしかない場合があります。

メリット

低遅延ボイチェン環境には以下のようなメリットがあります。
・自分のボイチェン声を聴いても喋りやすい
・自分のボイチェン声を聴くと、自然と相手に聞こえる声に気を付けられる
・自分のボイチェン声を聴くと、声自認により没入感的が高まる
※低遅延でなくても後ろ2つは出来ますが、低遅延だとより効果的です。

デメリット

要点はASIO対応ボイチェン環境構築なので、これに伴うデメリットです。
・お金がかかる(1万円くらいはどうしてもかかる)
・ケーブルが鬱陶しくなる
・とにかくめんどくさい(雑すぎる表現ですが真理)

きっかけ

以下の動画でSYNCROOMの実用性を知りました。

実験

前の動画で知ったSYNCROOMの実用性を自分でも体験してみました。

実践

実際に複数人のボイチェン使用者と一緒に歌ってみました。

発展

コストダウンを図ってM-AUIDOのM-Track Solo/Duoを試しました。

まとめ

要約すると、ASIO対応ボイチェン環境を構築して、SYNCROOMを使おう。という話になります。低遅延を追求すると沼りやすく、大変だったりしますが、歌わなくてもメリットに挙げたような点での効果も望めます。自分のボイチェン声とカラオケが嫌いでなければ、一人で歌うだけでも結構楽しいと思います。

余談

マイクはやっぱりコンデンサマイク!みたいな風潮ありますが、個人的にコンデンサマイクには色々なストレスポイントがあるので、ストレス無くソコソコの音で良いんだよ!って人にはダイナミックマイクをお勧めします。

ヘッドセットタイプやラベリアタイプのダイナミックマイクはかなり選択肢が絞られてしまいますが、ハンドマイクなら安いものもあるので、試すだけとか首掛け式を使うなら比較的安く、手軽に環境構築できるかなぁと思います。




© Unity Technologies Japan/UCL

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