「私」とは何だろうか?

今は大変な激動期です。今まで確かと思っていたものが急速に崩れつつあります。大変な時代にあってストレスや不安も強まるでしょう。

そんな中で私たちは何を支えに生きていくのでしょうか。コロナは私たちに何を教えているのでしょう。

人とのつながりはとても大事です。でも他の人や何かの集団に依存すると支配と従属の関係が生まれて苦しくなります。なぜ私たちはお互いを尊重して、助け合う落ち着いた安心できる人間関係を築くことができないのでしょうか。

一つは日本人はまだ心理的に自立出来ていません。だから相手を対等な人間とみることができず支配するか、さもなくば従属する関係になります。

そもそも自我は支配的で何事も自分の思い通りにしたいし、また人間を支配することが最高の喜びです。それは政治の世界を見ても会社の人間関係、ありとあらゆる人間関係を見れば明らかです。組織のトップに立つ人間はほぼ劣等感の強い人間です。権力を握ることで劣等感を埋めようとしている。

また愛の不在も深刻な問題です。この愛は普遍的な愛です。日本はとても暴力的な国家です。暴力が至る所にある。資本主義もまた暴力性を強めている。

今の社会は崩壊していきます。同時に社会の片隅で競争や金の支配から逃れた人たちが新しい共生社会を作っていきます。そこでは人々は一人一人が自立しながら協力して社会を作ります。そこには支配者も支配されるものもいません。私たちは自分の力で自分の生活を作るようになります。他人を支配したり土地や財産を独り占めするのはカッコ悪いこととみなされるようになります。そこにたどり着くまではかなりの時間と苦しみが伴うでしょう。