終わった、また来てしまった(混乱シリーズ3)

私には友達がいる
友達といってもいわゆる腐れ縁というやつだ
いつから友達になったかは忘れた

友達が来た
なんかそろそろ来そうだなとは思ってた
いつもやってきてはつらいつらいと言う
それを聞いてるうちになんだか自分までつらいつらい気がしてくる

今日もそうだ
気がついたら自分のことのように痛くてつらくて
苦しくて何もできなくなってしまった

何も考えられなくなる
ただ頭にあるのは苦しいってことだけ

私には私の今日があり生活がある
仕事があり予定がある
友達にばかり合わせてもいられない

でも友達はお構い無し
というより友達だってうまく考えられないのだろう
私に訴える
辛い苦しい助けてと
あなたも一緒に痛みを感じてと

私は
言葉通りに受け取りそれを実行する
自分も一緒になって苦しみにのまれる


何をしてるんだ、私は?

なぜ言いなりに?
友達はそれを望んでいるのか?
否、彼女だって本当はそんなこと思ってない
理解してほしいだけだ、知ってほしいだけだ

そのことを今やっとまた思い出した
友達が来てしまった、終わった
ではない

友達が来てしまった、でも彼女は知ってほしいだけだ
痛み、苦しみ、つらさを
ちゃんと受け止めてほしいだけだ
無視しないでと言ってるんだ
それだけなんだ

そうだった

昔私が無視して拒絶しちゃったから
今度はそうしないでって
そう伝えたいんだよね

ごめんねいつもあなたのこと悪者扱いして
あなたのこと、また来ちゃった、なんて思って

私が、また来ちゃった、じゃなくて
また来たの?って
遊びに来たのー?って
そう思えたら

その日が来たら

私も友達も苦しみの連鎖から抜け出せるのかもしれない


今そこにいる私の友達

彼女はずっと苦しさを味わってきた
長い間我慢して生きてきた
そのことを分かっているつもりでも忘れてしまうときがある

周りと少しだけ違った
それを彼女は知らず知らずのうちに意識して
どこか自分を抑え込んでいたところがあった
いつも不自由さを感じていた

それが今になっても
大人と呼ばれるようになる年齢になっても
まだ続いているみたいだ
どう見られるか、うまく馴染めてるか
基準がそこにあるから揺らぐ

もちろん友達自身が克服していかなければいけないだろう
それでもきっと彼女なりの葛藤があって
私にも分からない苦しみがあって
別に人を困らせたい訳じゃない
ただ理解してほしいと
その思いが強いだけ


彼女との関係に悩んでいる時期もあった
全然理解できなくて意味が分からなくて
受け入れてあげられなかった
距離が近かったこともあって
余計に理解できず悶々とした

そうなると段々腹立たしくなって
なんで私なんかのところに来るんだろうと
そこまでして必死に訴えてくるだろうと
そのせいで自分のことができないじゃないか!
私は彼女を拒絶した

それからしばらくして
やっぱり心のどこかで彼女を気にしていた
悩むことにも怒ることにもとうとう疲れて
ただ彼女が可哀想に思えて
気がつけば彼女の言いなりになるようになっていた
もう何がなんだか分からなかった

友達が来て私も苦しくなる
一緒になって苦しむ
それだけになった

そんなパターンに今日も陥りそうだったところだ


けれど
私がしなやかで強くいなければと思う
友達のために、私のために


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