わりと難易度の高い問題に直面している

 この時期、頭を悩ませることが多い。父の日と父の誕生日が近いのでなにか良い贈り物はないかと無駄にネットサーフィンしてしまう。ネットサーフィンって死語っぽくない? ああ、そうですか……。そしてここ数年はクロックスを贈ることが多かった。本人も喜んでくれますし。でも流石に玄関にあふれてきたので(父はなかなか捨てない)、今年はマイセンのコーヒーカップを贈ろうと思う。それなりに良い品だ。なによりも父が私の家に来たときに絵柄を褒めていた。あれは遠回しにこれが気に入ったという意思表示なのだろう。普段なら何も関心を示さない人が珍しく多弁になるほどだったので私もよく覚えていたのだ。

 私が誰かに贈り物をするときにいくつか心がけていることがある。まずは自分が欲しくなるくらい質が良いものであること。次に相手が自分では買わないであろうものであること。最後に、いらないと突き返された時に自分で使えるもの。特に二番目が重要だと思う。

 母はもう他界したが、幸い父は存命だ。生きてるうちにあと何回贈り物ができるかわからない。あと何回外食に行けるかもわからない。そう考えると毎日がけっこう重要に思えてくる。健康であれ。でもボケないで欲しい。要望ばかりの自分に常々嫌気が差すけど、三十年ぐらいすると今度は自分の番だから好きに言わせて欲しい。

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