Pro Cyclig Manager 2015 レビュー

 ツールドフランス2020が始まって2週間たち、リリースから5年たったPCM2015でも、「ゲームでツールドフランスを走ってみたい」人がレビューを見るかもしれないので2020年9月に遅まきながらレビューを書くことにした。
 パソコンはグラボを積んでいない普通のWindows10ノートパソコンだ。
 関係ないが、今年のツールでは個人的にリゴベルト・ウランのEF Pro Cyclingを応援している。

・ゲームモード

主に
 (1)レースに出場したチーム員全員の指示ができる「キャリアモード」
 (2)架空選手を作ってその人だけ指示ができる「プロサイクリストモード」
の2種類がある。

・ゲームプレイ全体

-良い点

 (1)サイクルロードレースのシミュレーションゲームのタイトルは唯一これだけである。毎年出してくれてありがとうCyanide。
 (2)サイクルロードレースがフルシーズンで楽しめる。UCIワールドツアー(ゲーム内ではCyanide World Tourとなっている)だけでなく、HC・1・2といったカテゴリーに分けられて開催される主要なヨーロッパツアー(Tour of the Alpsなど)、アメリカツアー(Amgen Tour of Californiaなど)、アジアツアー(Japan Cup Cycle Road Raceなど)、オセアニアツアー(Herald Sun Tourなど)がプレイできる。*ちなみにUCIアフリカツアーは収録されていない。
 (3)アタック・スプリント・ペース走行・集団牽引・トレインを組む・エースを守るなど「実際のサイクルロードレースっぽい動き」を指示で再現することが出来る。また、CPUも実際っぽい動きをする。
 (4)年齢が若いと成長して、老いると能力が下がっていく育成要素がある。

-悪い点

 (1)動作が安定しない。フルレースリプレーを再生するとクラッシュするため、実質リプレーを見れない(らしい、自分はフルレースリプレーを見たことが無い、実況を作る人は困ったと思う)。快適にプレーするために画質設定を一番低い「Very Low」にしてプレーした方が良い。また、フルリプレーを見ないことと、設定で「Deavtive Replay」にチェックを入れた方が良い。
 (2)パリ~ルーベでレース中にクラッシュする(らしい)。石畳で特に負荷がかかるらしく、レーススピードを石畳区間だけ2倍速や1倍速にして対応すればうまくいく(らしい、PCM2017のSteamレビューにあったのでこれで乗り切れるかも?)。
 (3)ライセンス契約(?)が無いため、全ての選手の顔写真導入や一部の選手の実名化、レース機材の実名化(フレーム、タイヤ、グループセット)などがされていない。MODを入れないとリアル感が出ない。特に顔写真は酷く、MOD導入しないと皆同じ顔写真だったりする。
 (4)自分だけかもしれないが、大型MOD(例えば顔・実名・機材の全て揃ったPCM Dailyの2016 DataBase)を入れるとキャリアモードを始める時点でクラッシュして、遊べなかった。泣く泣く顔写真のMODだけは導入した。なので今でもスカイにはChris Vroomeさんがいる…機材実名化されないとフレームがキャノンデールじゃなくて架空の「Cya(CyanideのCya)」とかだとかなりテンションが下がる。Super Sixで走らさせて(懇願)…というかCyanideさんライセンス取って…

・キャリアモード

-良い点

 (1)ワールド、プロコンチネンタルは全てのチームが、コンチネンタルでは主にヨーロッパのチームが選べる。すごい、だけど日本のチームも選びたい。
 (2)選手ごとに目標が自由に設定できて、レースの格や脚質に合わせた目標を設定してあげないと満足度が下がる。あと、目標のレースに出してあげないと満足度が下がる。などなど、結構リアルにマネジメントできる。AVR75でWT、70でHC、65で1を設定しておけばたぶん大丈夫。
 (3)レースに出てるチーム員全てに指示ができるから、思い通りのレースが出来た時の脳汁がヤバい。快感。

-悪い点

 (1)純粋にマネジメントが面倒くさい、選手の目標、レーススケジュールとか一々決めて、各選手がどのレースに出場するかも全部手動で決めると、シーズン最初のレースが始まるまでに2時間ぐらいかかる。この時間が最初は楽しいけど、さすがに毎シーズンやってると面倒臭すぎる。
 (2)手動で決めないと選手のピークが目標レースに合わなかったり、脚質とあわないレースを目標にされてたりする。レースに自動選出される選手が体調が良くなかったり、コースと脚質があわない選手が選ばれたりする。何よりも、自動選出だと選ばれる選手に偏りが出てしまい疲労が凄くなる。

・プロサイクリストモード

-良い点

 (1)PCM2015(今作)から追加された新モード。2015以降の全シリーズでもまだ実装されているから、良いモード。
 (2)面倒臭いマネジメントが無い。レースに出て、逃げたり・集団牽引したり・アシストしたり・スプリントしたり・勝ったりすれば良いだけ。2015以降の作品ではチームからの指示がレース前に与えられて、達成すると経験値が貰えるようになったらしい。2015にもそれらしい指示はあるが、達成したところで経験値は貰えない。2015では「逃げる」、「5位以内(?)でフィニッシュする」、「ステージレースで各賞のジャージを着る」などで経験値が貰える。*自分は能力値が低い時はチーム指示らしきものをガン無視してアタックして逃げて経験値を稼いだ。

-悪い点

 (1)お給料の概念がほぼフレーバーな所、お金を貰ったからといって特に使い道は無い。

・ちょっと役立つかもしれない情報

 (1)トレーニングの重点項目みたいなのは、サブ練習で何をするかを決めるものらしく、脚質がステージレースの人はBarroudeurに設定しても、メインでステージレースに必要な能力、サブでBarroudeurの平坦に必要な能力、と言う感じで両方上がる。
 (2)スプリントコースの際は残り17kmから選手にカーソルを合わせて右クリックで、「この選手を追尾」が出来るので、この指示を使ってチーム内でトレインを組んで、先頭の人に運動強度95で引かせれば勝率がかなり上がる(ヌルゲーマーなので難易度Easyでしかプレーしてないからそれ以外はわからないけど)。
 (3)山岳(赤)や丘陵(オレンジ)のコースでは、山岳に強い人を順に守る形で、アシストを1人だけつけて保護した方が良い。アシストを2人以上つけて保護してしまうと、坂に差し掛かっただけで先頭のアシストが遅れてしまい、全力で戻ってこようとして無駄にスタミナを消費し、使い物ならなくなる、アシストを一人だけにして、その人のスタミナが切れたら、守られていた山岳に強い人同士が更にアシストし、最終的にエースのスタミナが余裕ある状態を作る。この方法で個々で能力が劣っていてもチーム力で結構山岳ステージは健闘できる。

以上

最新作を買うことをお勧めするが、好きな選手の全盛期、成長期、衰退期みたいなのを振り返り的に見てみたい人はこのPCM2015、勝ってみても良いかも知れない。コンタドールがまだ引退してないし強い。

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