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カメラのレンズの話

実物の画像と、カメラで撮影した画像は完全には一致しない。そこには収差と呼ばれるいくつかの焦点のズレが発生している。

球面収差とは、光学レンズにおける収差の1つです。これはレンズの中心部分と周辺部分で焦点距離が異なるため、すべての光線が一点に収束せず、画像がぼやけたり歪んだりする原因となります。

レンズの絞りを絞ると、レンズの中心部分しか光が通らないため、球面収差が小さくなり、画像が鮮明になります。しかしあまりにも強く絞り過ぎると、光の回折現象が発生し、逆に画質が低下することがあります。一般的には、レンズの最適なシャープネスは絞り値が中間程度のときに得られると言われておりF値9.0ぐらいが好まれています。

球面収差をレンズ側で対策するには、非球面レンズの使用や、複数のレンズを組み合わせて収差を相殺することが一般的です。非球面レンズは、中心部と周辺部で異なる曲率を持つことで、光線がより正確に焦点に収束するように設計されています。また、異なる種類のレンズを組み合わせることで、それぞれのレンズによる収差を相殺し、全体としての画質を向上させることができます。いずれにせよ高額なレンズになってしまいます。

最近、星空を撮影されている方に、コマ収差と言う現象も教えていただきました。レンズ周辺で星が楕円形になると言うのです。星空の撮影時は広角レンズを使うことが多いので、この現象が発生しやすいそうです。

このようにいろいろな収差を学ぶことにより、より現実に近い写真に近づけることができます。


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