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LRTの採算性

宇都宮LRT整備費用の元を取るためには、何年かかるでしょうか。

2023年度の利益を元にして計算してみました。

LRT整備費用: 約684億円(税抜き)
年間純利益: 2023年度の当期純利益は約5.697億円
整備費用を年間純利益で割ることで、何年かかるかを計算します。

必要年数=684億円÷5.697億円=約120年

かかる計算になります。 ​

しかし今後宇都宮市の人口が減少し、LRTの利用者数が減少した場合も考慮しなければなりません。年間純利益が毎年1%減少すると最大500年間で元が取れる計算になります。かなり厳しいですね。


実際にはLRTの相乗効果も考慮する必要がありますが、金額に換算するのは難しいのでプラス面とマイナス面を記載しておきます。

プラス面
・宇都宮市への移住者増
・企業の進出
・マンション建設への投資拡大
・市民利用による消費の活性
・観光誘客の促進
・免許返納、高齢者の利用
・コンパクトなまちづくり

他府県や海外から宇都宮が注目されたのは間違いなく、栃木の魅力アップにはつながっています。

マイナス面
・LRT周辺地域外の人口減少(宇都宮市への移住)
・運営費用の拡大(部品代や電気代の上昇)
・LRT周辺地域だけの経済効果
・人口減による鉄道利用者の低下
・LRT運転手の確保

これらを金額に換算するにしても、計算する人によって数字がばらつくと思われるので、正確に計算するのは難しいです。

日本の公共投資は、投資までは議論が何度も行われますが、導入後は投資対効果を刈り取らないのが良くない面です。できれば客観的に見て間違いない投資対効果を示してほしいものです。そうしないと後に続く自治体が正しい判断をすることができません。

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