家庭用エアコンの交換
の際に注意すべき点は、エアコンで使う冷媒ガス用の配管を従来のものを流用するかどうかです。
詳しく説明する前に家庭用エアコンの冷媒の歴史について、以下に記載します。
クロロフルオロカーボン(CFC)
CFCはオゾン層破壊の原因として指摘され、1996年に廃止されました。ハイドロクロロフルオロカーボン(HCFC)
HCFCも同様にオゾン層に悪影響を及ぼすため、2020年に廃止されました。ハイドロフルオロカーボン(HFC)
HFCはCFCやHCFCに比べてオゾン層破壊の影響は少ないものの、地球温暖化係数が高いことから、近年ではこれも代替冷媒に置き換えられつつあります。
オゾン層破壊の問題からこれらの冷媒は順次廃止されていきましたが、その過程で新しい冷媒の性能を確保するためにガス圧が上がっています。これにより、過去に使用されていた配管では、ガス圧の上昇に伴って配管内部に更に圧力がかかり、配管が破れる危険性が生じています。そのため、既存の配管を使用する際には、圧力に耐えられるかどうかの確認が必要になります。特に壁の中に配管を埋める、「隠ぺい配管」の場合、中の管を交換できないため問題になります。
エアコン交換時は冷媒を一度完全に回収する必要があります。冷媒を外に放出すると公害になるので必ず回収が必要です。その時にエアコンが壊れていると配管内の冷媒が取り除けないので問題になります。できればエアコンが壊れる前に交換するのがベターです。
また、冷媒にはコンプレッサーへのオイルも添加されていて、これもメーカーごとにタイプが異なるので取り除く必要があります。
新型のエアコンが出るのは10月ぐらいが多く、その頃に旧型の在庫処分が始まります。ただし最近の家電量販店では、メーカーからすべて買い取っている訳ではなく、一部商品はメーカーに置いてもらってる商品もあります。この場合売れなければメーカーに返品するので在庫にはなりません。
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