ガンマ線バースト

ガンマ線バースト（Gamma-Ray Burst, GRB）は、宇宙で最もエネルギーの高い現象の一つで、短期間に大量のガンマ線を放出します。

超新星が崩壊し，中心部にブラックホールが生まれた瞬間，ガンマ線を放射すると考えられています。このガンマ線が地球に到達すると、以下のような影響を与える可能性があります。

1. 大気の化学変化
   ガンマ線が大気中の分子に衝突すると、窒素と酸素が反応して酸化窒素（NOx）が生成されます。これによりオゾン層が破壊され、紫外線が地表に到達しやすくなります。

2. 気候変動
   オゾン層の破壊により、地球の気候が急激に変動する可能性があります。特に、紫外線の増加により地表温度が上昇し、生態系に大きな影響を与えることが考えられます。

3. 生物への直接影響
   紫外線の増加により、陸上や浅海域に生息する生物が大量に死滅する可能性があります。特に、紫外線に弱い植物プランクトンや陸上植物が影響を受け、食物連鎖全体に波及する恐れがあります。

4. DNA損傷
   ガンマ線は非常に高エネルギーであり、生物のDNAを直接損傷する可能性があります。これにより突然変異が増加し、生存率が低下することがあります。

超新星爆発によるガンマ線が地球に降り注ぐことは、生命の大絶滅の原因の一つとして提唱されています。具体的な事例としては、オルドビス紀末の大絶滅がガンマ線バーストに起因するという説もありますが、これはまだ仮説の段階です。

1979年からガンマ線を観測して、強いガンマ線を計測したのは3回あります。

史上最大規模のガンマ線が地球に飛来 | 日本の宇宙開発の歴史 | ISAS