見出し画像

石灰の産地

石灰は、日常生活や産業に広く利用されています。例えば、セメントの原料や農作物の土壌改良に使用される苦土石灰などがあります。かつては、運動会の白線の材料としても用いられたことがあります。

この度、私は石灰の主要な産地の一つである栃木県鍋山を訪れました。

石灰の採掘現場

鍋山では、石灰とドロマイトが採掘されています。ドロマイトとは、石灰岩の中の炭酸カルシウムの一部がマグネシウムに置き換わった鉱物です。

鍋山の石灰はどこで作られたのでしょうか。約2億6000万年前のペルム紀に、赤道付近の海底火山上にサンゴや貝類、石灰藻などが堆積し、生物礁が形成されました。これらが石灰の原産地となっています。
その石灰石がどのようにして日本へ運ばれたのでしょうか。それは太平洋プレートに載って、南から日本へ移動し、石灰石鉱床が作られました。詳しくは以下をご覧ください。

それではなぜ海のない栃木県に海の堆積物である石灰石が運ばれたのでしょうか。それは1600万年前に日本列島が西日本と東日本に分裂し、その間に生じた割れ目に、太平洋プレートで運ばれてきた海の堆積物が陸地にぶつかり、石灰が堆積する結果となりました。詳しくは以下をご覧ください。

栃木県鍋山のような石灰の採掘地を訪れたことで、長年の歴史を理解することができました。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?