日記(『マリオネット・ソロコンサート』…というかリンクラ感想)

でかめのA4版で2,400円だが…実際安い!

「Link!Like!ラブライブ!FIRST FAN BOOK」LoveLive!Days編集部

「リンクラファンは必読の内容」である「公式ライターの書き下ろしショートストーリー6人ぶん」のうち夕霧綴理編『マリオネット・ソロコンサート』が素晴らしい内容だったので殴り書きで。

スクールアイドルとは「不完全でも熱を持ったみんなで作る芸術」。
含蓄のある表現で進行するゲーム内ストーリー「活動記録」でも綴理や沙知先輩から語られる表現を、SSに閉じ込めたものだ。

「———転んだユニットが、優勝したんだ」

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完全無欠なものが勝者とは限らない、人の心を惹きつける「スクールアイドル」にあこがれを抱きつづける綴理が、自身の完全性から孤独・孤高になってしまい、さらに悲劇が連鎖するメインストーリーだが、その不完全さを、他のアイドルを見る立場になって、思いを綴っているのは本編ではなくSSならではの見せ場なのだろう。

心境の変化やトラウマを抱える綴理を救ってくれる、村野さやかという人間もまた、やさしさや献身性だけでない強靭さやしたたかさがあるのが面白い。単純さ、レッテル貼りを嫌うかのように様々な表情を見せ、また変わっていくキャラクター達を、ユーザは自発的に参加することでめでることができる。

不完全(かもしれない)な生き物であるライブを、ユーザ自身も「ファン」のロールとして生で目撃することができる…このテーマの一貫性は、体験として相当楽しいものになっている。これを同世代で体験できているんなら大変なことになりそうだ。

余談:超高校級の優木せつ菜の変化と蓮ノ空

虹ヶ咲のスクールアイドル優木せつ菜は、「他校からも注目を集める期待のスクールアイドル」、超高校級のスクールアイドルとして最初から存在していた。スクスタやアニメを通して、スクールアイドル同好会が多くのキャラを迎えるにつれて、その魅力を他キャラに分担するかのように変化をしていったんじゃないかと感じる。当時はその変化の仕方に、違和感があったし、レッテルが(剥がれていく、というほどではないが)変わっていくこととコンテンツへの情熱とがリンクしていたかのような感覚がある。キャスト交代が一番目立つが、それだけではない変化が確かにあったのだろう。

変化は、キャラの心理に任せてよく、論理的でなくてもいいと思う。しかしながら内情や政治的な変化は、ファンの情熱へ致命的な一打を与えかねない恐ろしさがある。変わることは、変化する側だけでなく、愛でるものにとっても怖いことなのだろう。

蓮ノ空は、変化しつづけるコンテンツとして登場した。4月になれば新入生も入るであろうし、それだけではない変化が訪れるのだろう。ただ+3されるだけではないだろうというのを(過度に)期待してしまっている。すげーものを目撃しているんだという体験を、2024もアプリ内外問わず楽しみにしています。

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