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継勝 ~強さを受け継ぎ、勝ち続ける~

とうとうやってきた選手権二次予選初戦。
天気は台風の影響により、あいにくの豪雨。

チームは今までこの日のために1年間頑張ってやってきた。
自分達の目標は神奈川ベスト10。つまり、この大会ではベスト8を目標にしてきた。そのためには昨日とさらにもう1回勝つ必要がある。


みんなすごく気合い入ってたので、昨日のアップは最近の試合で負け続けてきたのが嘘のように盛り上がっていて、いい雰囲気だった。

その流れのまま、試合へ。

結果から言うと0-2の負け。

前半は雨でボールが止まったり、バウンドがのびたりして互いに苦戦気味。支配率的にはおよそ4:6で相手だった。しかし、粘り強く闘い狙い通り0-0で前半を終えることができた。

後半も攻守が目まぐるしく変わるタフな試合。飲水タイムまでは両者何回かチャンスを作るも決めきれず。相手の方がやや多くチャンスを作る中、うちのキーパーは幾度となく止め続けてくれた。キーパーが彼じゃなかったらここまでで2,3点取られててもおかしくない。そして飲水後、セットプレーからゴール前がごちゃつき、相手に押し込まれ先制を許してしまった。終了間際には、うちのセンバが上がって点を狙うが決めれず、それを裏返してきた相手はPKを獲得し、もう1失点許してしまった。

ホイッスルと同時に膝を落としたり、下を向く選手たち。3年はこれで引退が決まった。

試合後のミーティングでは、Uコーチからは「感謝」、Mトレーナーからは「心身のケア」、F先生からは「励み」、T監督からも「感謝」の話があった。
そして、キャプテンからは「悔しさ」の話だった。
昨年卒業した先輩たちが昨年二次予選で初戦敗退したものの、チームの歴史上最強のチームを作り上げたことから今年のチームのスローガンは「継勝」に決まった。強さを受け継ぎ、さらに高みを目指して勝ち続けるという意味が込められている。
それが叶わなかった悔しさが大きいと。自分達は夏場から苦しい時期に入った、しかしそんな中でも一生懸命練習をした。そんなつらい夏をみんなで乗り越えたからこそ、今日も内容的にはとてもいい試合ができた。負けたけど、あの2失点は事故で、別に中央から崩されたわけでもなく、サイドからのクロスでやれたわけでもない。だからこそ悔しいと涙を堪えながら言っていた。

僕たちの目標
感謝」「野心」「謙虚」「誇り」「共闘
これらが詰まったそれぞれの先生、キャプテンからのとても心に刺さる言葉だった。

そして、一番自分の心にきたのは、副キャプテンが膝に手をついて、下を向いて落ち込んでいるところを見た時だった。
彼は常に明るく、ポジティブな人。夏のつらいフィジカル週間も1人だけやる気満々だった。自分が上手くなるため、強くなるため、チームが勝つためなら努力を惜しまない人だ。だから、チームが負けた時も、こここうしたらよかったなぁ、とつぶやいたり、調子が悪かった選手をいじったりして決してネガティブなことは言わなかった。常に場を和ませてくれていた。
2週間前も、勝たなきゃいけない試合に負けて、みんな悔しがってる中、1人悪い言い方で言えばヘラヘラしていて、監督に怒られていた。しかし、彼は選手権前に落ち込んだり、ネガディブなことを言ったりしてもしょうがないということで、ヘラヘラしていたんだと思う。

そんな彼が一言も発することなく、下を向いていた。この大会にかけてた思い、そして、サッカーが大好きなのが伝わって、心が痛かった。


ここまで偉そうに書いているが、僕は昨日の試合は最後までベンチで見守り続けた。最近自分のせいで失点することが多くなり、うすうすそんな気がしたが、久しぶりにベンチスタートになった。僕は最後まで試合に出れると信じながらアップを続けた。しかし、出場機会は最後まで訪れず、負けとベンチとの二重で悔しい思いをした。3年とできる最後の大舞台・選手権に1分でも一緒にプレーしたかった。けれどもそれは来年に持ち越しになってしまった。
だからこそ、来年は、来年も、また選手権二次予選に帰ってきたいとより強く思うようになった。自分はスピードもフィジカルもサッカー脳もメンタルもまだまだ昨日のような強い相手に勝てる力はないと思う。だからラスト一年努力し続けるしかない。もう下を向いてる暇はない。

『試合終了のホイッスルは次の試合のスタートのホイッスルでもある。』




9/18 vsあつきた 0-2●
@東海大相模高校
・ベンチ





#第101回全国高校サッカー選手権
#悔しい
#restart





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