不用意の用意

合氣道は無意識に働きかけるので

前もってが大事。

準備怠りなく。

無意識ということは、人に認識されないということで、

それは時間や場所を越えて影響する。

ここらあたりに、
陰徳を積むというものの本質がありそうですね。

人に誉められたら、ただそれだけ。
無意識に大きく影響させるには、人にわからないようにする。

聞きかじったところによると

シャツを洗うときボタンを全て切り取ってから洗い
ボタンを縫い直すという仕事をしているお店があるという。
しかも一切お客さんにはいわないでやっていたという話。

映画監督の小津安二郎さんは
背景の小道具に掛け軸や瓶など小道具用のものではなく
本物を使ったという話。

など、それやっても気づく人いないんじゃねぇ

ってところにも、神経を使う。

すると、意識には上がってこなくっても

人は全体で何かを感じているということですので

知らずに反応しちゃっているという。

これがなんだかわかんないんだけど
すごいみたいな
「質量」や「雰囲気」、
「凄み」といわれるものなにつながるのでしょう

つまり、
その時だけでの対処では遅いということ。

(立ち合いでも、思っている以上に前もって
挨拶するぐらいのとこからだったりします。
安心感もちがう)

時間や場所を超越するので
日々なんですね。

そう思うと、日常が楽しいでしょ。

人が見ていようが見てなかろうが
道具を丁寧に扱うとかすべての動作に密度を込めるとか人に優しく触れるとか
横着をきめこまない。

膨大な無意識を身にまとっていく。

わからないということの愉悦。

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