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第2回 キャラクターマネジメントを行なう。

1回目で「マインド論は信用しない」と書きましたが、「マインド的」な要素がひとつだけ必要です。

それは「自分のキャラクターを理解し、マネジメントし、他人の印象をコントロールする」ということです。

「自分のキャラクターをひとことで?」

こう尋ねられら皆さんはどう答えますか?

陥りがちなのは「自分のなりたいイメージ」をキャラクターに置いてしまうことです。これが大きな間違いでここで失敗する人が実に多いのです。

「キャラクター」というものは「客観的」なものでなければなりません。

つまり「他人から見た自分のイメージはなんなのか」ということ。

難しいのは「他人から見たイメージ」は常に変動するということです。

初対面の人と、顔見知りでは当然、受けるイメージは違うでしょう。


家族、友達、同僚、クライアント、恋人、上司、部下、その人との関係でもイメージは変化します。

「自分のなりたいイメージ」はそんなに変化しませんが、「他人から見た自分のイメージ」は変化するのです。

それをシチュエーションや関係性によって的確に把握する必要があります。

これが「最強のはなしかた」に必要な唯一の「マインド論」です。

また、「他人」はいい加減なものです。


ちょっとしたできごとでイメージを「変えて」しまうものです。

例えば「まじめ」とか「優しい」だって、そう「思っている」だけで、そのイメージと違う出来事が起こるとあっさりと「イメージを変えて」しまいます。

そういう不確実さがあることをわれわれは認識しておかなければなりません。

いわば、「他人から見た自分のイメージ」とは所詮、「他人の思い込み」でしかないのです。

しかし、この「思い込み」こそ怖いのです。

他人は「思い込み」を「裏切られる」ことを嫌います。

例えば、真面目そうな人が待ち合わせに無断で遅刻したりすると、「アイツは見かけによらずいい加減だ」というように評価を一気に下げたりします。

そこで、肝心なことは「他人の思い込み」を知ってそれをうまく「マネジメント」することです。

「キャラクターとは他人の思い込みが確信に変わった」そのときに成立します。

「真面目そう」から「真面目」に変わったとき、それは「キャラクター」になるのです。

勿論、われわれに必要なのは「ダメなキャラクター」ではなく「いいキャラクター」を成立させることがあります。

それには重要なことがあります。

それは「他人の期待に応える」ということです。

「まじめ」だと思われてるならその「期待」を「裏切る」ことをしてはいけません。

その「期待」に応えるようにしましょう。

それが「他人の印象をコントロール」するということです。

まじめな人が妙におもしろいことを言おうとして、結果的に相手を引かしてしまう。

そういうことを見たことはありませんか?

これは「相手の思い込みを理解せず、自分本位に行動し、かえって相手の印象を悪くしている」さいたるものです。

難しいことはありません。

相手の「思い込み」さえわかればその通りに「演じて」あげるだけです。
それで充分、相手は満足してあなたの「はなし」にのってくれるでしょう。

これは「はなす」前に相手の許容を引き出し、「きく」障壁を下げるテクニックです。

ただし。

ひとつ気をつけておかなければならないことがあります。

悪いイメージの場合どうすればいいか。

「胡散臭い」「生意気」「乱暴そう」「いい加減」など。

相手の反感を引き出すようなイメージの場合、このまま「演じて」しまっては問題です。

この場合は「ギャップ」というテクニックを使います。

「胡散臭い」と思われているなら「受け答えは丁寧に」
「生意気」なら「腰を低く」
「乱暴」なら「優しく」

相手のイメージの逆を「演じ」ます。
そのことによって、相手のイメージにギャップが生まれかえって「好感度」が増します。

悪役俳優がバラエティに出ると人気が出るというあのパターンです。

人間は短期間に「繰り返し」ひとつの印象を与えられると、その印象を「確定」させる性質をもっています。

なので、「生意気」ととられているなら徹底的に「腰を低く」します。

そのギャップが繰り返させることによって、相手の印象をコントロールしていきます。

細かく設定するといろいろテクニックはあるのですが、おおざっぱに言えばこのテクニックで大体のところはうまくいくはずです。

「はなす前に相手の印象をコントロールする。」

これが「最強のはなしかた」の唯一のマインド論であり、最初のワンステップです。

次回は第2ステップである「時間をコントロールして間をつかむ」です。

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