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Sin Tooyama Q & A (多重露光)

久しぶりにQ&Aです。今回はフィルムでの撮影に置いての多重露光で、中々思ったところに、思った露出で撮影が出来ないのですが、配置や露出をコントロールするやり方があるのでしょうか?というDMが届きましたのでプチアドバイス?をさせて頂きます。私自身、多重露光はあまり多用しませんし、特に得意という事も有りません(むしろ、センスが乏しいので不得意かも)ので参考までに!

まず、カメラの機能に多重露出の自動補正機能があるものは、それを利用できますが、アナログなOLDカメラの場合補正が必要です。当然1コマに複数回露光をするのですから、適正露出のまま複数枚シャッターを切れば、露出オーバーになることは当然ですから、露出補正を使います。2枚では-1段、3枚では-1.5段、4枚ですと-2.0段とゆうぐあいに補正をかけて適正露出で撮影を基本とします。その中で2枚目はアンダー気味とかイメージを加えた補正で表現もできます。後は経験を重ねてどのくらい補正を掛けたら、イメージ通りにいくかとか試してみるのも面白いかも知れません。フィルムではできなかった、カラーとモノクロの多重露光もデジカメでしたら出来ますので、楽しんでみてください。

多重露光は像を重ねる事で、2枚目の画像をアウトフォーカスさせて、ソフトフィルターとは又違ったにじみがでます。ただ、こちらはソフトフィルターでは、ハイライトのみ滲むのに対して、多重露光はアンダーな黒い部分もにじむので、注意した方が良いかもです。それが面白いと思う作品は気にせず、気になる方は、背景の暗い所が良いかと思います。ブラシを重ねて動きを表現するのもいいでしょう。

質問とは、ちょっと脱線してしまいましたので、話を戻しますが、フィルムでの多重露光は1発勝負になりますので、失敗のリスクは当然高まるのは仕方ありません、格子状のファインダースクリーンで位置を決めて2枚目以降の撮影をしても大きさや角度と予想を外してしまうこともあるでしょう。経験と勘の勝負になります。

なので裏技(別に裏でも表でもない昔からの技法)因みに実は私の多重露光の殆どは、1発勝負では有りません。こんな、感じか?と見ながらやり直しながらの多重露光です。フィルムでの撮影の特権です(笑)撮影はそのままに、印画紙に焼くときに多重露光をかけます。同じコマで露光時間を-1段で一発焼いて、フォーカスを外して-1段で2枚を焼き付け、その場で現像するので、もうちょっと焼き込むとか、少し覆ってはらうかなどと、出来上がりを見ながら焼きます。TOP画像の左側が2コマ使った多重露光の焼き付けで、右側が同じコマを使ってアウトフォーカスした焼き付けをスキャンしたものです。

印画紙での現像も奥が深いので、沼にはまらないようほどほどにしましょう。間違いなくゴールは無くきりがないので(笑)だから楽しいのですけどね!

では、素敵な銀塩ライフを

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