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乳腺炎で、おっぱい切開した話〈その2〉

こんにちは。2020年1月に娘を出産してから、早くも2度の乳腺炎に苦しんだ神保です。

前回はこちらの記事で軽度の乳腺炎から切開に至る経緯を紹介したが、今回は切開してからどのような日々を送る羽目になったか書き綴ろうと思う。


吸引失敗

実は切開する前、注射針で膿の吸引にトライした。しかし膿が粘性を持ちすぎており、注射針の細い管を通過することが出来ず。

2段階で太さを調整して挑戦したけど微塵も吸えなかった。麻酔なしだからこれまた痛い...。ただただダメージが加えられただけだった。


切られた左乳

吸引に失敗した後、ボスに診てもらい切開が必要と診断された。今まで体にメスを入れたことのない私はびびりまくり。

(入院?!高額費用請求?!)

痛みへの恐怖に加え、もろもろの心配事が頭をよぎったが、切開処置はごく簡単なもので逆に拍子抜けするほどだった。


結論から言うと、

入院不要、処置はたったの30分!

破格のお値段、なんと1,130円!


お金や入院中の子供&旦那のことを心配したけど、そんな心配は微塵もいらなかった。

問診室の端に置かれた簡易ベッドに横たわる傍ら、ガシャガシャと注射やメス•鉗子✁などが用意されていく。


まずは左乳に局所麻酔。チクッとした程度であまり痛くない。

続いてメス。のちのち傷が目立たないよう、下乳の乳輪に沿って1センチほど切開。キラリと光るメスを胸に突きつけられ先生から問いかけられた「これ痛い?」。

なんと全く痛くない!何かがあたっている感覚すらなく、初めての麻酔の作用に興奮した。それからザクザクと切られる左乳。痛みはないけれど、切られていく光景は見ていておぞましかった。

続いて切開した1センチの傷口から、鉗子を中にぶっこむ。軽く10センチは入ったんじゃないかな?

そして傷口を押し広げられると...ドピュドピュ膿が飛び出してきた。驚きを通り越して感動。

がっつり下乳に入り込む鉗子を眺めながら、「お前が犯人か。さらば!」と清々しい気持ちでいっぱい。約50ccの膿とサヨナラ出来た。

切開バンザイ!!


ちなみに、私の場合は麻酔が上手く効いたため痛みを感じなかったけど、大半の人は鉗子を入れてる時は悶絶するほど痛いらしい...。炎症を起こしていると、そもそも麻酔が効きづらいとのこと。

それと、おっぱい切ってる時だったり、鉗子をぶっこんでいる映像はわりとエグいから、嫌いな人は失神しそう笑


続いて膿を取り出した後、傷口を縫うかと思いきや、そうではなかった。取り切れない膿を排出させるため、傷口は開いたままにしておかなければならないとのこと。

そのため傷口にガーゼを詰められ、その上から更にガーゼを大量に被せてもらい、切開処置は終了。トータル30分弱というスピーディーさ。

被せたガーゼは膿と母乳でビチョビチョになるため頻繁に交換するよう告げられ、翌日また様子を見てもらうことに。

保険が適応されるため1,130円のみ支払い、病院を後にした。


ちなみに帰宅途中、交換用のガーゼを買うため薬局に行くも、このご時世マスクの手作り用にガーゼが買占められてた。傷口用の滅菌ガーゼに除菌作用はないのに。3件回った結果、大きいサイズは全部売り切れ。最小サイズの5センチ物しか残っておらず泣く泣くそれを重ねて使う羽目に...。

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飛び出すチューブ

切開した次の日、再び病院へ。

傷口の様子は良好。とゆうことで、感染症にかからないよう、おっぱいの中を洗浄してもらった。傷口から生理食塩水を、チューブが長くて柔軟な注射器で注入。結構奥の方までチューブが入っていくから怖かったけど、驚くことに全く痛くなかった。(麻酔なし)

おっぱいの中身、いったいどうなっているんだろう。とそんなことを考えている間に洗浄終了。20秒くらいでさっと終わった。


そして今日からは、積極的に中に溜まった膿を排出するため、傷口にガーゼを詰めるのではなくチューブを挿入することに。膿がチューブをつたって排出を促してくれる。

傷口にチューブをぶっこみ、おっぱいからはみ出たそれはなかなかホラー。隙間から中身の肉がチラ見えするから尚更。

今後は2日に1回のペースでおっぱい洗浄し、膿が排出されていくのを待つことに。


切開とかチューブとか実際のところどんななの?と興味がある方は下のサイトでイラスト用いて詳しく掲載されているのでぜひ。


そんな感じで1週間かけて治療に励んだ。

その間、乳頭からはもちろん傷口からも母乳がドボドボ出てきて左乳はカオス\(^o^)/

しかも、母乳が溜まるとまた乳腺炎になるため搾乳は続けなくちゃいけない。授乳は出来ないから搾乳器&自力の頻回搾乳。搾乳すると、傷口からも母乳が滴ってくるからガーゼでキャッチ。毎回めちゃくちゃ大変だった...。

ちなみにシャワーは浴びれる。傷口付近を洗うの怖かったけど。


治療終了

切開後、3回のおっぱい洗浄を経て治療は終了。ずっとおっぱいからはみ出たチューブをようやく抜くことが出来た。(チューブは洗浄時も取り替えなく挿しっぱなしだった)

さすがに傷口は縫うんだろうな、と思っていたのだがまさかの自然治癒。テープすら貼らず、傷口ぱっくり開いたまま帰宅することに。

頑張れ、私の自然治癒力!!


塞がらない傷口

傷口が塞がるのをひたすら待機することしか出来ない日々。少しずつ傷口から母乳が出る量が減ってきている気がするも、丸6日間はポタポタ滴る母乳に不安を覚えた。

カオスな搾乳は傷口が塞がらない限り続くため、ただひたすらに「早く塞がれ!」と思う毎日。


完治

最後の通院から7日目にして、ようやく傷口が塞がり日常生活がやっと送れるように。

ただ、授乳はまだお預け。娘のバキュームで傷口が開くのが怖かったため搾乳器で排乳。母乳の出口が乳頭1つになっただけで、搾乳における負担がだいぶ減った。

そして、傷口が塞がってちょうど1週間後、ようやく直接授乳が出来るまでに回復。全てが元通りの生活に。(この1週間の間に1回授乳に挑戦して、乳首が裂けてる)


最後に

2回目の乳腺炎が発症し、完治するまで約1ヶ月。常におっぱいの事を想い、いたわり続けた毎日。とにかく痛いし、搾乳•ガーゼ交換•通院•ミルク調合•哺乳瓶洗い(左乳の母乳は飲ませられないからミルクで補完)とかの雑務がめちゃくちゃ面倒臭いし身体的にも大変だった。

だからこそ、こんな思いをする人が少しでも減るよう、最後にこれだけは伝えたい。

母乳を残すな。シコリを押すな。内圧高めて絞り出せ。


そんなこんなで忙しなく生誕100日を迎えた娘。これからは母乳を残さずたっぷり飲んですくすく成長してくれよ〜!

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おしまい。

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