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「人生は、すべて投資?! ~ あれがあったからこうなった。失敗は、成功の伏線 : 20代104会議 3回目 レポート」

20代104会議も3回目を迎え、皆さんリラックスして参加してくれるようになったかも…そんなことを感じた3回目について、運営メンバーの依田がレポートします。

前回はお金の「投資」でしたが、そもそも「投資」はお金の話だけではないので、人生を「投資」と見たら、どんな解釈ができるのだろうか?を考える回。
漠然と考えても分かりにくいので、実例がほしい…ということで、まな板の上で捌かれる鯉になっていただいたのが、倉成さんと藤吉さん。

お二人のこれまでの人生を、投資的観点で見てみる、という実験的な回。残しておきたいことが沢山あるので、早速レポートを開始します。
15分一本勝負で、お二人が人生を語るところからスタート!

まずは倉成さん。倉成さんのお話は、「紙飛行機に、投資をした話」。
紙飛行機とは、この「flying card」のこと。

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この「flying card」、線に沿って切り取り、紙飛行機を作ってポストに投函すると、相手に紙飛行機の形のまま届くのです。
「自分で作ったものを世に出したい!」という思いから、倉成さんはこのロマンチックな紙飛行機を、コピーライターをされていた電通3年目の時に、仕事としてではなく、個人の活動としてボーナスを全額投じて作られたそう。

で、どんなことが起きたのか?
まず、バルセロナのプロダクトデザイン事務所に社費で留職することになった。広告だけでなく、モノも空間も手がけられる人材として、帰国したら、広告からプロジェクトに仕事が変わった。手がけたプロジェクトは聞いたことがあるような、大きなものばかり。

色々はしょらせていただきますが、その後、電通Bチームという新たな組織も生み出し、104 consortiumとも出会っていただくことに。

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この紙飛行機への投資、想定していなかった「リターン」は、作らなかったら出会っていない、数百人から数千人の人たちとの出会いだとおっしゃっていました。

20代からは、こんな質問も。
Q:あんまり失敗がないように見えたが、倉成さんの失敗は?
A:紙飛行機は、2万枚も売れているのに、経理がザルだったので金銭的には儲かっていない。物だから、タダであげちゃう。あげたおかげで沢山の人に出会えているが。これだけ汗かいて金銭的にはトントン。

続いて、藤吉さんのお話。藤吉さんは、若いころに全財産を二度失う失敗をされた、という衝撃的なエピソードから始まりました。どんな失敗だったかは、ここでは控えます…

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すごいのは、失敗を経験した藤吉さんのマインド。色々な方々と知り合ううちに、「失敗は面白いな」と思うようになったというところ。

そして、2015年に「福井モデル 未来は地方から始まる」(文藝春秋)を出版。出版後、すぐのタイミングで「地方創生」が提唱され始めたり、俳優さんがご自身で宣伝してくれたりという追い風もあり、2016年には韓国語版が発売され、韓国オーマイニュースの書評委員が選ぶ「2016年の本」で第一位に選ばれたそうです。

失敗を通しての藤吉さんの気付きは、自分以上に、失敗している人は多いということ。そして、失敗すると、人はポジティブな声援を送ってくれるということ。失敗や危機に陥った話をシェアすると、多くの人に喜ばれ、皆が助けてくれる。

20代からは、「コンビニ誤発注をSNSで発信するやつみたい。1万個間違えて発注しちゃいました!とか。見ると、買ってあげたくなっちゃう。失敗した人を見ると助けてあげたくなっちゃうのが人間の心理なのかな。」という感想があがりました。

藤吉さんによると、行動を起こしていない失敗は、自業自得みたいなところがあるけど、自分から何かを始めようと積極的に行動した結果の失敗は、応援したくなる。とのお話がありました。
誰か応援してくれる人がいる、というだけで、失敗も少し怖くなくなる気がします。

そして、ここからは、お二人のお話を投資的観点から分析して解説するコーナーへ。
中野さんを始め、運営メンバーが色々な分析をしてくれましたが、印象的なトピックを2つご紹介。

1つめは、倉成さんのように、金銭的なリターンではなく、無形のリターンを狙って動く自己投資をどう考えるか?という論点。

金銭的に測りにくい自己投資のリスクとリターンをどうやって計画して測るのか? この点では、上野さんのようなファンドマネージャーは、企業の公開されていない情報から無形の価値を見つけ出せるかが腕の見せ所とのことで、こんな知見も考え方のヒントになりそうです。

ここで答えが出たわけではないけれど、企業も財務情報と同じく非財務情報が重視されつつある今、個人単位でも同じことが起きていることを体現するような問いが生まれました。

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2つめは、「リスク許容度」という観点からの分析。リスク許容度とは、「資産と心の余裕度」のこと。リスク許容度を測るポイントは5つ。

①年齢…若ければ若いほど時間がある
②家族構成…独身の方が自由度は高い
③資産…大きい方がいい
④年収…大きい方がいい
⑤性格・経験…前向きな心持ち、どれぐらいの情報に触れたか、身をもって知恵を得たか

お二人に共通するのは、若いころに挑戦と失敗を経験されていることですが、このリスク許容度の観点から分析してみると、お二人はリスク許容度も大きくて行動も大きかった。だから失敗もあったけれど、得られるものも多かった、という解説がありました。

これには、一同なるほど~の思い。
「若い」ということは、やはり大きな武器だなと痛感します。若くて残りの時間が長いから、サブタイトルの通り「成功の伏線」として回収することもできるし、ここでも話題になっていましたが、スティーブ・ジョブズのコネクティング・ザ・ドッツのようになる可能性もある。

③の「資産」は大きくなくても、これから成長していく自分自身が大きな資産。素直に羨ましいなという思いでいっぱいです。でも、経験を重ねることでリスク許容度を上げていくこともできますよね。

このリスク許容度に関して、藤吉さんからは、組織マネジメントをする上でも知っておくといいのでは、というお話がありました。メンバーは皆違うので、リスク許容度の大きい人は前に出る仕事をしてもらったり、逆に大きくない人は守りの仕事をしてもらったり。色々応用が利く考え方であることを教えていただきました。

このあと、20代はブレイクアウトルームへ。これまでを振り返って、あれも無形の投資だったかもしれない、ということを話し合って、シェアしてもらい3回目は終了。

ちなみに、最初にシェアしてもらった「無形の投資」は、一発芸!

1年間毎週、朝礼で一発芸を披露していた。最初は人前に出るのが嫌だったが、セミナー講師などで人前に出るのが苦でなくなり、人脈を作る上で最初の壁を無くすことができるようになった、というリターンがあったそうです。

104 consortiumには、一発芸やマジック、音楽が得意なメンバーもいるので、そんな個性も発揮してもらえると思うと、楽しみが広がります。次回に続く。

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