2/24 OA ラジオレポ④

J-WAVE 斎藤宏介THE KINGS PLACE簡単ラジオレポ✏️

キングスミーティング後編
アルバム『USELESS』について。

2020年4月に緊急事態宣言。

7曲目『おもちゃの街』
8曲目『ユースレス・シンフォニー』
2020年の4月、5月に出来た曲。

誰にも会わずに自分と向き合いながら孤独に毎日毎日、音楽を作り続ける時期だったけど、不思議とこの二ヶ月に出来た曲が

すごくノーガードというか
そのまんまポロンと
曲ができた感覚。

すごく毎日、この緊急事態宣言が終わったらって考えた時期だったし、いつかライブが出来るようになったらってすごく考えた時期。

その頃に出来上がったこの2曲というのは
凄く自分にとっても愛おしいもの。

聴いてもらって「いい曲だな」
って思って貰えることこそが
この曲の使命

そう素直に思える曲たち。



6月になって『ホロウ』という曲を作った。
この曲は凄く気に入っていて、ちょっと恋愛というか失恋みたいに感じるかも知れないけどモチーフがある。

この時期は仕事の先が見えなくて、楽器をたくさん売ってる人がいた。

本当は手放したくないけど、でも仕事がいつまた始まるか分からないからって楽器を売ってる人を見た時に

あ、これ失恋だな

って思った。そこからちょっとヒントを貰って作った曲だったりする。

『Regulus』は唯一、1stアルバムを作っているタイミングでレコーディングは終わっていた曲。

でも1stアルバムに入らなかった理由としては
歌詞がちょっと身の丈以上に狙ってしまったというのがある。

この『Regulus』
僕がXIIXを始めるに当たって凄く思っていたことがあった。

Regulusというのは
獅子座の一等星っていうグループ分けした時の一番明るい星の中では一番暗い星。

僕がこのXIIXを始める前までは

ギター上手いね!
歌うまいね!!

って言ってもらってて褒められてはいたけど…
心の中では、もっともっと出来ること、やるべきことがあるのにやってないって言う

罪悪感に似たもの

を感じていて、それが理由で

自分は二等星のまま

だなって、ちょっと思っちゃってた部分があって。

だったら
一等星の一番暗い星に
足を進めよう

と思って書いた曲。
それをこのタイミングだったら包み隠さず
このアルバムの、この曲順だったら、
全然いいと思って出した曲だったりする。

最後の『Endless Summer』
すってぃにゲストに来てもらった時に

このアルバムの最後の歌詞が
あれで本当によかった

と言うような話をしたけど
そう言う自分なりの開けたものっていうのを

なんか開けるのって
ミュージシャンとして
カッコ悪いんじゃないの?

みたいな自分を

見事!打ち負かした!

と言うか

そういう自分とも仲良くしながら

このアルバムを作り切れて良かったと思った。
だから、そういう一年間があったから、この曲の

最後の歌詞の一節

が書けたなって思って。そういう意味では

このアルバムを作ったXIIXはすごく次に進んだし、もともと狙ってた2ndアルバムの意義以上のものが『USELESS』には込められているなっていう風に思う。

これは本当に僕自身の一年間の
日記みたいなもの。


音楽愛もちゃんと損なうことなく
ミュージシャンとしてのプライドも保ったまんま、自分なりの開けた姿勢を示せたって言う、そんなとっても素晴らしいアルバムだと思っている。


『Endless Summer』は

『USELESS』の

最後の最後に辿り着いた場所。

現在地としてしっかり
旗を立てられた曲。



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