🌼ジャンヌ・ダルク　🌼吉田松陰　　🍣真理に命を賭した「神の使者」たち🍣※

大川隆法総裁先生　書籍・忍耐の法　参照です。
「歴史を変える者」が厳しい試練に見舞われる不思議

私は、今のところ、「悲惨な未来を呼び込んでまでも、急速に活動を進めたい」というほど過激ではありません。

しかし、人類史を見るかぎり、歴史を変えようとした者たちは、みな、なかなか厳しい試練に見舞われているので、先のことについて分からない面はあります。

例えば、今、吉田松陰（１８３０～１８５９）の生涯を思い出してみても、「なぜ、ああいう人を処刑しなければならなかったのか」という感じはします。どうしても処刑しなければいけない理由があったとしたら、それは、「感化力が強すぎた」ということでしょう。

つまり、「感化力が強いので、放置しておくと、彼を信じる人やシンパが数多く増えていく可能性が高いため、早めに芽を摘んでおかなければいけない」という面があったのだろうと思いますが、それでも不思議な感じがします。

それから、フランスにはジャング・ダルク（１４１２～１４３１）という人が出ましたが、あのときも、「正義とは何か」ということが分かりにくい時代だったと思います。

イギリスとフランスの王族は、互いに親戚関係を結んで行ったり来たりしていましたが、当時は、イギリスがフランスを攻めいていた時代です。「フランスは、イギリスの植民地になってしまったほうがよいのか。それとも、フランスという国の独立を維持させることが正しいのか」ということは、その渦中にいる人たちにも、なかなか分からなかったのだろうと思います。

あのときに、ジャンヌ・ダルクが出て、「『フランスという国を守れ』というのが神の意志なのだ」ということを明確にし、イギリス軍をフランスから追い出す戦いを行ったわけですが、そのジャンヌは、イギリス人ではなく、フランス人のカトリックの聖職者による異端審問にかかって、「異端」と判定され、火あぶりになっているのです。これは不思議です。

イエスのときに少し似た感じがします。イエスの場合も、ローマ人が命じてイエスを死刑にしたわけではありません。ユダヤはローマの植民地ではあったものの、イエスの死刑を求めたのはユダヤ人のほうなのです。

植民地の支配しているローマ人たちのほうは、むしろ、イエスとは少し距離があったために、「この人を処刑にするのは危ないのではないか」と感じて、判断をユダヤ人たちのほうに委ねてしまったわけです。ユダヤ人の判断は、「強盗殺人犯を赦免してでも、イエスを処刑しろ」というものでした。

この憎しみはすごいものです。そのときに、死刑になる人がほかにも三人ぐらいいたのですが、「祭りのときには一人は許してもいい」という恩赦の慣例があったので、ユダヤ総督が「イエスとバラバのどちらかを許すか」と訊いたところ、ユダヤの民衆は「バラバのほうを許せ」と答えました。バラバは、「政治運動をやっていた」という説も一部にありますが、一般には強盗殺人犯とされています。

結局、ユダヤ人が、「バラバを許して、イエスを処刑しろ」と言ったので、イエスは処刑されたわけです。イエスの場合も、”身内”　に殺されているので、まことに不思議な感じがします。

不遇な最後を遂げても、後世に「光」を遺すことは可能

ジャンヌ・ダルクが活躍した時期は十七歳から十九歳までです。彼女は、農家の娘に生まれて学問をしていなかったために字の読み書きができなかったようで、「この文書に、おまえの名前を書きさえすれば、火あぶりにならずに助かる」と言われて、署名らしきものを書いたところ、実は、それは、「『神の声が聞こえた』というのは噓だった」ということを認める内容だったのです。ジャンヌは文字が読めなかったので騙されたわけですが、あとでそれを撤回し、火あぶりにされました。「神の送られた使者が、必ずしも、この世で正当に受け入れられず、悲惨な目に遇う」というのは、まことに不思議なことではあります。

ジャンヌ・ダルクは、死後、五百年もたってから、やっとカトリックのなかで聖人に列せられました。つまり、カトリック教会は、プライドのために、五百年ぐらい、自分たちの間違いを認めずに頑張ったわけです。一般の人のほうが、もっと早く自分たちの間違いを認めるものですが、教会は、五百年ぐらい認めなかったのです。吉田松陰にも、同じようなところはあります。

ただ、そのような使命を持って生きた人が、この世的に不遇な最後を遂げても、後世、やはり公平な感覚が働いて、多くの人の心に力強い光を遺していくことはあるわけです。フランス人で有名なのは、ジャンヌ・ダルクとナポレオンぐらいで、あとは、ほとんどいないような状況です。明治維新においても、いろいろな思想家や革命家はいたでしょうが、今から、振り返ってみると、実は、その発火点になったのは、ごく少数の人たちであることが明らかです。
ーーーーー〇ーーーーー〇ーーーーーーーーー〇ーーーーーーーーー〇ーー
（私文：わがままな人たちを、まとめ上げる力とは？）
前にも書きましたが、”We are the world”　で歌っている人たちは、世界のトップクラスのミュージシャンです。一人ひとりの個性は明らかに激しくて、協調性はあまりないと思います。しかし、そんな個性があふれ、個人個人でトップクラスで活動しているひとたちを、一つにまとめて、つくり上げたのが”We are the world”　です。まとめているのは、マイケルジャクソン・ライオネルリッチ・クインシージョンズ・スティービーワンダー　あたりが中心です。３７年前に出来たこの曲は誠に持って素晴らしい曲だと思います。よくぞ作ってくれたと思います。

最後まで読んで頂いて、本当にありがとうございました。