切なくなる朝

実家に帰ってきた。父と母、それに実家の年季の入った壁や天井、父の集めた大量の本を眺めるだけで、ぎゅっと切なくなる。

いつか父と母は死んでしまう。

そんなことを考える。

その時、この家に染み付いた父と母の気配を感じるたびに、胸が焦げるような切なさに襲われるんだろう、とふとおもう。

時は確実に流れている。

わたしにできることは、今この瞬間、感謝を込めて過ごすだけだ。