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劇団しようよ の あゆみ 25 『畦道』

ついに来ました。2020年度の公演です。 

といいますか、なんといいますか、コロナ禍ですね。 

劇団しようよも、2018年のパフ4都市ツアーから公演をできないままにいました。 おかげで2年ぶりの活動となったのが、本日ふりかえる『畦道』です。 

と言いつつ、コロナ禍だ、なんて言い訳をしましたが、実は『パフ』4都市ツアーでの負債が原因でもあるんです。あれだけ意気込んで作った『パフ』でしたが、台風の影響などもあり、動員が伸びず、多くの人に観てもらえなかった悔しさがありました。 

それが、悔しいという思いだけで済めばいいのですが、現実の問題としてお金が無くなる、とそんなことに直面したのです。 

そんなこんなで活動の機会を伺いつつ、水面下で動いておりました。 

このパフショックとコロナ禍の間に、大原は思います。 

「戯曲の大原を育てたい。」

そうです。アトリエ劇研の3年間で演出をするということを見つめ直したのですが、一方で戯曲を書く、ということに注視してみたいと常々思っていたのです。 

自粛生活の中、いろんな戯曲を読みあさりました。日頃あまり読書をしない大原ですが、この時ばかりは読み明け暮れました。 その結果、書き上げたのがこの『畦道』でした。 

そして書き上げたはいいものの、やはり上演をしたくなってしまいます。 そこでトライアルリーディングという形で上演しました。トライアルで、リーディングなのですが、一応第9回本公演と位置づけさせてください。何せセミヘブンを10周年で第10回公演にしたいのですから。 

整理するとこういう感じですね。
第1回本公演『めっちゃさちあれ』
第2回本公演『茶摘み』
第3回本公演『スーホの白い馬みたいに。』
第4回本公演『パフ』
第5回本公演『ドナドナによろしく』
第6回本公演『こっちを向いて、みどり』
第7回本公演『おろしたての魚群』
第8回本公演『パフ』2018年ver.
そして、第9回本公演『畦道』 ですね。
この本公演以外の作品は、大原的には番外公演と位置付けています。 

どうでもいいことに文字数を割いていました。すみません。 

そんな9回目の本公演です。それがこのリーディング公演でした。 

リーディング公演自体は、有意義なものでした。出演してほしい先輩方に出てもらえたりしましたし、一度ご一緒したかった若い俳優の方にも出てもらえたり。充実したものとなりました。 

実はこの作品、大原の私戯曲的側面の強かった第2回本公演『茶摘み』をセルフカバーした作品でして。といっても内容はガラリと変わってるのですが、兄と妹というモチーフを用いて、「人間というものの範囲」を問う作品となりました。 

そうそう。この公演「KAIKA」さんで上演したのですが、この公演を持って、KAIKAの全ての方角を制覇しました。
どういうことかと申しますとKAIKAのスペースの中で、東西南北全ての方角を利用したということになります。ちょっとしたKAIKAマスターな気分でいます。

こちらに、演劇ライターの落 雅季子さんにレビューを書いていただいております。よろしければご覧ください。 

この作品を経て、今回の本公演である2021年『セミヘブン』へと続いていきます。

劇団しようよ。この世界の片隅に、ですが、くっきりと、10年の時間を過ごしてきました。そして今その集大成となる作品『セミヘブン』が上演となります。 

ぜひ、多くの方にご覧になっていただければと思います。 

劇団しようよ 大原渉平

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