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お財布がほしい~続編~

おことわり

この記事は、私が新しいお財布探しに奔走する様子を描いた記事です(2回目)。新しいお財布は買いましたが、まだ、手元にはありません。

お財布どうしよう

DIORのお財布に心惹かれていた私だが、帰宅後も色々と調べた結果……
「もしかして、前のPaul Smithの財布が長く使えた理由の一つに、つるんとしてない革だったから、というものがあるのでは?」
ということに気づいてしまった。つるんとしてる革(スムースレザー)は傷が目立つというのは、間違っていないらしく、つまり、つるんとした革じゃなかったので(型押しっていうらしい)、傷とか、結構ついてるんだけど、なんだかんだ使えていたのではないかと、思うに至った。

いや、大事に使えよ!と思われそうなものだが、30年以上生きていると、自分にできることとできないことぐらいは区別がついてくる。大事に使っていても、なんか傷とかいく、私の雑さでは、間違いなく。つるん、では長く使えないかも。そして、DIORでは、私が調べた限り、長財布で買える範囲のお財布では、つるんとした革しか使われていない。

そのうえ、正直なところ、予算オーバー。物価の上昇率を考えたとしても、本音としては6桁のお財布は、超絶予算をオーバー。とはいえ、これ以上、何をどうすれば……夏まで悩んでるうちに、値上がりしていくだろうな……と思い悩むことしかできずにいた。

年上の人の知恵を借りよう

ずいぶん前に書いた自己紹介どおり、私は楽器をやっている。楽器の種類を言うだけで身バレする感じの楽器をやっている。
※この発言自体が身バレにつながる気もする。

この楽器のお稽古に行った際に、先生にお財布のことを相談してみた。
※先生は年上の女性として、私に色々とアドバイスをしてくださるので、めちゃくちゃ頼りにしている。

「新しい財布がほしくて、色々見に行ったのですが、少し高いのです。ブランドをよく知らないので、どうしたら、希望の値段帯に近づけるか分からないのです。あと、私は好みがうるさいです」
「どんなブランドを見に行ったの」
「サン・ローラン、DIOR、ルイ・ヴィトン、バーバリー、GUCCI、シャネルです」
「シャネル……!よく見に行ったわね」
「びっくりしました。あんなに高いんですね」
「シャネルは飛び抜けて高いわよ」
「たぶん、二度と立ち入ることはないでしょう(予算の問題で)。DIORに心は傾いていますが、革がつるんとしているのです。それで、心残りのないよう、色々見て回りたいのです」
「そうねぇ……TOD'Sは?」
「とっず」
「私も愛用してるわよ。価格も少し落ち着くと思うけれど」
(スマホでメモ)
「後は、Ferragamoなんか、どうかしら」
「ふぇらがも」
(スマホでメモ)
「それに、ブルガリやカルティエも行ったら、どう?今まで見たブランドと価格帯は変わらないと思うけれど」
「ブルガリに財布があるとは知りませんでした。カルティエもアクセサリのイメージです」
「お財布も売ってるわよ」
(スマホでメモ)
「また、休みの日に色々回ってみます」
「どうなったか教えてね」

私一人では一生気づくことのなかった可能性のある候補が、一気に4店舗も……!やはり、先生にお話をしてみるものである。今度はちゃんとネットで下調べして、TOD'S、Ferragamo、ブルガリを見に行くことにした。

デパートで冒険(2回目)

割と近所(電車を乗り継いで30分ぐらい)のデパート(この前とは違う)にお出かけ。ちなみに、このデパートでは、おせんべいしか買ったことがないというレベル感で、一応、シャネルとGUCCIを見る際には立ち寄った……程度のお付き合いのため、土地勘がないまま突入。

ちなみに、その日の服はユニクロではなかったが、もちろんリュックは無印リュック。気圧の変動と気候の変動にやられており、片頭痛気味なので、肩こりを促進してしまうようなことはNGなのだ。

ただ、私は前の冒険のおかげで、多少成長しており(今回は店員さんに声をかけていこう)と決意しておくことができた。

TOD'S

店員さんに声をかけて、黒からグレーの色合いの長財布を並べてもらった。
店員さんは
「こちら、中の色が……」
とお財布の外側と内側の色が違うことを教えてくれた。
外側と内側の色が違うのは、今のお財布に似ていて、すごく可愛い……もう買ってしまおうか……と思ったが、ここで、いくつか懸念点が出てくる。
一つは今と似ているお財布を買うという点。気分をさっぱり変えたいのに、好みだからといって、今のお財布と似たお財布を買うのは、ありだろうか?
もう一つは、ラウンドジップだったこと。これはDIORでも、同じ懸念を抱いていた。私は前の財布のファスナー付近が壊れて、小銭が全部出てくるようになって、今のお財布に買い替えたという経緯がある。小銭入れのファスナーが壊れただけで、あれほど右往左往したのに、ラウンドジップが壊れたら、もっと悲惨なことが起こりそう……と思ったのだ。
「色々見て回りたいので、今日はありがとうございました」
とお礼を言って、店を立ち去った。TOD'Sは開けた店の作りになっていたため、来訪はしやすいなと感じた。あと、お財布の中にちゃんと値札が入っていて、ほっとした。ちなみに税込み8万円ぐらいである。

Ferragamo

次はFerragamoを目指した。工事中の場所があって、うろうろしたが、なんとかFerragamoの店舗にたどり着いた。鞄を買うぞ!!!という感じの人と、ソファでゆったり座っているお客さんがおり、これは、今、接客してもらうのは、無理かもな……と思いながら、店内に入ったが、すぐに女性が近づいてきてくれたので助かった。
「黒っぽいお財布で、長財布を主に考えています。二つ折りも、あれば」という感じでお願いすると、まずは長財布で、各ラインナップのお財布を持ってきてくれた。
「黒はどのラインナップでもお取り扱いのある色ですので、まずは気に入ったデザインを教えて下さい」
と言われた。実は、私はFerragamoについては、非常にじっくり予習しており、もしリボンのついたお財布の実物があったら、きっとそれが一番かわいく感じるだろうな、と思っていた。フック(ガンチーニというらしい)がついたお財布のほうが、Ferragamo度が上のようなのだが(個人の意見)、そんなことは関係ない。
私は、ずっとリボン好きとして生きてきたのである。似たようなブラウスがあったとして、片方にリボンがついていたら、絶対にリボンの方を選ぶ。若い頃は大きなリボンがついた服ばかり着ており、友人たちにもリボン好きを認知されていた。適当に書いた自画像にもリボンがくっついていたレベルである。
いろんなお財布が並べられる中、案の定と言うべきか、リボンのついたお財布は輝きを放っていた(私から見た場合)。一応、それぞれのお財布の説明を受けて、触ってみたが、リボン……リボンである。リボンしかない。
「このリボンのお財布が……」
と伝えたところ、二つ折りの財布も持ってきてくれた。正直なところ、革の雰囲気は二つ折りの財布の方が気に入ったが、収納力という点で長財布に気持ちが傾いていた。ちなみに、どちらも型押しカーフなのだが、なんか工程が違うらしい。なんで、雰囲気が違うか聞いたら、そう言われたので間違いない。
長財布が少し大きく見えたので
「今の財布と並べてみてもいいですか?」
と聞いてみた。
「もちろんでございます」
と言われたので、Paul Smithのお財布を出して並べてみたところ、ほとんど同じ大きさだったのである。リボン分、少し分厚いぐらい。これは、長財布だな……という気持ちになった。お値段を聞いたところ、長財布が8万円ぐらい、二つ折り財布が7万円ぐらい、とのことだった。もじもじしていると
「リボンの形のお財布は、今後しばらく出てこない」
というようなことを教えてもらった。悩んでいる私を後押しするためか、とも思ったが、Ferragamoについては、よく調べていたため、一昨年ぐらいからリブランディングしていることを知っていた。リブランディングの余波で、まじで、リボンの系統のお財布がしばらく出てこない可能性があるかも……と思い至り、余計にもじもじしてしまった。
しかし、初志貫徹で、3店舗は見て回ろうと思い、お別れを言って、立ち去った。

ブルガリ

ブルガリは、上記二つのブランドよりも、いかめしい店構えで、門番らしき男性がいた。しかも、どう見ても時計と宝石しか売っていない感じがした。男性に「お財布を見たいのですが、ここであっていますか」と聞いた。店によっては、扱う品物で売り場が分かれているときがあるので、ブルガリもそうかもしれないと思ったのだ。
「ええ、もちろん。奥へどうぞ」
と店の奥へ案内されてしまった。女性が担当してくれて、私の希望にそったお財布をいくつか出してくれた。
二つ折りの財布はなかなかよかったが、開けしめする金具の扱いが私には難しく(たぶん私が不器用だから)、早々とこの金具を故障させてしまうかも……という危機感を覚えた。ちなみに、その金具にBVLGARIと書いてあるので、金具が取れたら、悲惨である。
長財布は蛇の革のものがあり、黒いけれどきらきらしていて、かなり心動かされた。しかし、やっぱり同じ金具がついており、ほんの少し、しょんぼりしてしまった。
一応、値段を聞いてみたところ、長財布が11万円ぐらい、二つ折り財布が8万円ぐらい、とのことだった。また「5月の値上がりが決まっております」と教えてもらった。はぁ、値上がり値上がり。

北海道展

3店舗回ったら、異様にお腹が空いてきたので、北海道展に足を運んだ。全然違うものを見て、一度頭をすっきりさせたかったのだ。
北海道のごはんがおいしいことは、皆さんご存知だとは思うが、北海道展でも例に漏れず、おいしそうなものがたくさん並んでいて、何を食べるか、ものすごく悩んだ。悩みに悩んだ末、ホットドッグを食べた。めちゃくちゃ美味しかった。ちびパフェも食べようか悩んだが、あまり食べすぎるのもよくないので、ぐっと我慢した。
そうこうしているうちに、気持ちが固まって、お手洗いで手を洗ってから、もう一度ブランド集合階へと降りていった。

Ferragamo再び

お店に行ってみると、さっきの親切な店員さんがいなくて、おたおたしてしまったが、他の親切な店員さんが近寄ってきて「なにかお探しですか?」と尋ねてくれた。
「先ほど、お財布を見せてもらったのですが」
「Aでございますでしょうか。ただいま席を外しておりまして、私が代わりにお伺いさせていただきますね」
「ええと、リボンの長財布を……」
「こちらですね。こちらのデザインは、もう今後は出ないかもしれなくて……(悩ましげな表情)」
二人の店員さんが同じことを言っているので、たぶん、次のコレクションにはリボンがないとか、そういう感じなのだろう。
「そうなんですね。これは黒色以外はありませんか?紺色とか」
「リボンのデザインは本当に少なくなっておりまして、長財布ですと、今はもう黒色しかございません」
ダメ押しとばかりに、私は財布をぺたぺた触り、開けてみたりしてから、伝えた。
「これ、買います」
「ありがとうございます。こちら、現品しかございませんので」
(展示品買うのにあんまり抵抗ないから、大丈夫)
「お急ぎでなければ、本店から、新しいものを取り寄せて、お渡しさせていただきたいのですが」
「……!そんなことができるんですか?」
「少し、お時間いただくことになるのですが、送料などは無料で、ご自宅にお送りできますよ」
「取りに来ても大丈夫ですか?」
「ええ、お時間のあるときに、ぜひ」
「じゃぁ、それでお願いします」

皆さん、こう思っただろう。いや、おまえボーナス時に買うって言ってたやん、と。
実は、これには理由がある。前の前の異動時に、餞別としてもらった商品券の存在を思い出して、持ってきていたのである。前の前の異動時は、感染症が大流行中でお見送りの飲み会が開催されなかったこともあり、結構な人数からお餞別が集まったのか、お花、寄書き、プレゼントの三点セットでは、集まったお金を消費できなかったのだろう。残り金額分の商品券も贈呈されたわけである。
そして、私はこの商品券を「デパートで、何か、ぱあっと使うときに取っておこう」と奥の方にしまいこんでいたのである。
この商品券、相当なお値段で、ぼかして言うと、2冊分プラスアルファが贈呈されていた。いや、びっくりである。前の前の部門で、どれだけ皆さんから、頑張ってこいよ、と送り出されたのか、今更になって身にしみた。この応援がしみたお財布なら、きっと長く使っていける、そう思った。
というわけで、値上がりとかしないうちに、この商品券の助けを借りて、財布を買うぞ!という気持ちに切り替えていたのだ。

住所や名前を登録したり、最初の店員さんが帰ってきて「戻ってきてくださって、大変うれしいです」などと言われたりしながら、無事に支払いを済ませた。早ければ来週ぐらいに届くとのことで、届いたら電話してくれるそうだ。早く受け取りたい気持ちでいっぱいである。

おうちに帰ろう

私はるんるん気分でおうちに帰った。お財布を使い始めるのにいい日なんてものも調べてあるし、財布お手入れセットも購入した(Paul Smithのお財布がまじですごいのが、お手入れなしで、9年目に突入できる頑丈さを持っていたということである)。
あと、DIORの香水、買っても、いいんじゃないかな~とか考えている。実はDIORの担当さんにメールして、香水の名前まで教えてもらったのだ。あんまり自分に吹きかけるイメージがわかないが、未だに紙袋からいい匂いがしているので、そこからインスピレーションを得て、フレグランスカードを自作すれば、最高じゃないか……なんて考えている。
そう、前の記事でも言ったが、私は結構金遣いが荒いのだ。

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