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香りの記録について vol.2

今回はvol.1の続き…

ではないですね〜 PHAETONのフレグランス・バーに行ってきたので、今回はそれについて日記的に書いていこうと思いますよ 久しぶりに新天地を開拓できてうれしい〜ほくほく

トップ画像はPHAETONのFacebookより、フレグランス・バーの店頭イメージ (オフィシャルサイトはhttp://phaeton-fragrancebar.com/)

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ここはフレグランス・バーの名前の通り、バー形式でフレグランスを提供するお店だ 香水やボディミスト、アロマキャンドルなどが店内には並んでいる 香水はオードパルファムをメインに取り扱っているようだ バーテンダーの立ち位置にソムリエがおり、カウンターに並んだムエットを試してみるように促しつつ、まず私が普段から香水を付けるか、好きな香りや香水は何かなど聞いてくれる カウンセリング的なものではなく、カジュアルな感じでありがたい 人もまばらで、この時の客は私のみだったこともあり、たくさんお話できて楽しいひとときになった ソムリエの方は30〜40代くらいのショートカットの女性で、1つ聞くと10の情報を返してくれる方だった またお会いしたい

バーカウンターに並んでいるのはおそらく、お店の一推したちだろうか 6つほどのブランドの、合わせて約30種類のボトルとその香水を吹きかけたムエットが並んでいる 私の好きな香水や香りについての情報から、カウンター上にあるものだけではなく、背後の大きな棚に並ぶ香水の中からいくつかを選び、ムエットに吹きかけて「これはどうでしょう」と渡してくれる

PHAETONのフレグランス・バーはニッチフレグランスを扱っている ニッチフレグランスとは、香りを取り扱うプロである調香師が主導となって作られた香水のこと マスマーケット向けでは実現できないような個性的なもの、より繊細なものが多いと聞いた メゾンフレグランス(PENHALIGON'S、JO MALONEなど)や、ファッションフレグランス(CHANEL、Maison Malgielaなど)よりもアート性が高く、個性に特化した部類と言える

D.S.&DURGA、LIQUIIMAGINE、19-69など、新進気鋭のブランドの香水たちを前にして器用に興奮を隠しながらカウンターでは10種類ほどムエットで香りを試させてもらった 

ちなみに今回の私のお目当てはD.S.&DURGAだった D.S.&DURGAは、ニューヨークのブルックリンを拠点とした香水メーカーだ ミュージシャンのDavid Moltz(D.S.)と建築家のKavi Moltz(DURGA)が立ち上げ、2人で生産している

 新興ブランドの、とりわけニッチフレグランスに私が(おそらくみんなが)惹かれる理由の一つは、そのストイックでミニマルなボトルのフォルムとデザインだ

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D.S.&DURGAはその真骨頂と言えるのではないかと思う 美しいコンポジションだ ブランディングにしても、洗練されているがどこかシュールで掴みどころのない雰囲気がその香りへの興味を強烈に掻き立てる

店頭でムエットや直接肌にのせて試した後、D.S.&DURGAの6つのアトマイザーのセット「GREATEST HITS VOL.1」を購入した これらの香りについては追々、記録を残していこうと思う 

D.S.&DURGAは重ね付けを想定して作られているとソムリエの方に聞いた 確かに、単体の香りの主張が強い印象があった(ある1つの系統の香りが強いと言った方がより近いだろうか) PENHALIGON'Sを比較の対象とすると、PENHALIGON'Sのオードパルファムはいくつもの香り、様々な香りの要素が薄いレイヤーのように重なり合い、それがきれいに調和し、角が取れて丸く、まとまりと厚みのある香りになっているものが多い印象だ  特にロングセラー商品は  (まさに極上のミルフィーユ…)

一方、ニッチフレグランスの売りは角をあえて取らないところにある アグレッシブで、従来のものより質素でシンプル、そしてより原始的だ

ムエットで試した中で最も印象に残ったのは、19-69の「CLONIC」(=「中毒、慢性」)だった 19-69は時代の中の歴史的な出来事やその時代の流行を反映させた香りを作っているブランドなのだが、「CLONIC」はカンナバス(大麻)をイメージした香水だった 

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これが他には何とも形容し難い香りで、トップは柑橘系のプチグレンやビターオレンジ、グレープフルーツ、ミドルでウッド、カンナビスコード、アンバー、ベースはパチョリ(シソ科)、ペチバー(イネ科)、ウッド、モス、ムスクで構成されている 

日差しの強い日の、一面青々とした草原が脳裏をよぎるようだ かすかに土の匂いもする 強く、原体験と呼応するような気持ちさえした ラストにはビターな青さはフェードアウトし、甘やかな香りが残った

店内にはまだまだたくさんのフレグランスがあったが、情報過多で、これ以上は無理だと思ったので初回は早めに見切りをつけてきた 次回はいつ行こうか計画中だ

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話は尽きないが、今回はあっさりめにこの辺でお開きです 次回また香水について書くときまでもっと勉強するので!次の香水回を!首を長くして待たれよ!


15号室より

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