幾度目かのマッチングアプリのダウンロード。

あそこに居る人たちは優しい。本当に。可愛いだとか、お洒落だとか、息するように褒めてくれる。そんなメッセージたちを虚な目で見つめる。それでもそれがクセになる、いつのまにか昼夜が逆転するほど夢中になる。毎回同じことの繰り返しだ。

私は欲しいものがわからない。独身貴族になりたいと豪語するのに、仲の良い家族は羨ましい。ひとりの人と付き合うなんて面倒くさいなんて思いながら、5年近く付き合っている友達カップルの仲の良さが微笑ましい。

こんな時に聴く音楽はSUPERBEAVERの赤を塗って、だったりして、「ちやほやされたいわけではない ただ一人だけでいい 大切にされているという実感が欲しいの」という歌詞に肩を落とす。

爪の色も、リップの色も昔から真っ赤が好き。誘っているわけではなく、自分のために赤を塗って。

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