【みやまる】電車映画のようなもの その25 スーパースター☆カム・サヨン

いい野球映画の共通点は意外にもグラウンドの外にアリ!「野球ファン」である。仮に選手が主人公の映画でも野球ファンの描写が良くないと「名球画」にならない。「野球のこと好きな人が撮ってるんだ!」という安心感が案外大事なんだろう。今回は実話を基にした韓国の野球映画。

カン・サヨンはアマ球界で活躍する投手。勤め先である工場の親会社がプロ球団を持ち、サヨンは入団テストに合格。チームは勝てない、サヨンはほとんどに投げられない、そもそも彼は左腕というだけで入団できただけだった。シーズン終盤、チームは最悪なムードで連勝記録更新がかかる投手、パクとぶつかることになる。誰もその試合の先発をやりたがらない中、サヨンは意を決す。

ライバルのパクが長身のイケメン、実はこっそり応援していた両親、喧嘩別れしそうになったけど最後は球場にやって来る恋人と、超超王道のスポ根野球映画だが、製作者側の野球愛を感じる。サヨンとパクの対決の日。恋人は球場に行くべきか迷う。乗りかかった電車には全身野球グッズの少年がラジオで試合結果に一期一憂する姿を見つける。これだけでもかなり「ずるい」シーンだが、いくつかのカットを挟み恋人はラジオ少年のイヤホンを片方借りて聴いている。うーん、ずるい!こんなシーン作ったら野球好きにはたまんないよ!

ちなみにロッテオリオンズそっくりなユニフォームが作中登場するが、ロッテが韓国に球団を持っているからである。何故かチーム名は「ジャイアンツ」だが、リーグ創設時から現在に至るまで参加している。ソフトバンクの李大浩はこちらのロッテ所属時に三冠王に輝いた。以上通ぶれる韓国野球……あ、今日は「電車映画」のほうか。

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