【みやまる】む歌詞ばなし 3曲目 -黙って俺について来い(植木等とクレイジーキャッツ)

ぜにのないやつぁ 俺んとこへこい
俺もないけど 心配すんな

知り合いに植木等のモノマネが「絶品」というレベルで上手い男がいる。みやまると2つしか変わらない、バリバリの平成生まれなのにである。類は友を…じゃ無いけど昭和臭マックスなオイラの知り合いは不思議とそーゆー人が集まるのです。

この曲はアニメ『こちら葛飾区亀有公園前派出所』(こち亀)のオープニングとして天童よしみのカバーが採用されていたので知ってはいたが、好きになったのは割と最近。「部活に後輩が入った時」である。大学から演劇を始めたズブの初心者のクセに半端に映画の知識だけはあるもんだからそれを振りかざす、まぁ〜タチの悪い後輩だった。「先輩、寺山修司の『田園に死す』あるじゃ無いですか、この台本の柱時計だとか青森だとかってアレじゃないスか?」みたいな。今書いてて嫌な気分になった。

そんな俺が先輩にならなきゃなんて……無理だ。新入部員歓迎のシーズン、そのプレッシャーに体調を崩したのも重なって少し休部したくらいである。今そんな思い悩むこと無かったのにと当時を振り返れるのはこの曲があるから。「俺について来い」って言ってる割に「俺も金は無い」「雲が白い」「そのうちなんとか」ってテキトーすぎる!流石にミスター無責任!そしてこんなに無責任なのについて行きたくなる!これだ!

というワケですっかり気分の軽くなったみやまる先輩は部活に戻り、信頼の置ける後輩にも巡り会えました。クレイジー映画でいう谷啓みたいな役どころの友人が「ちゃんとした先輩」をしてくれたので、彼らに任せてオイラはいつもこう言ってました。「俺について来たら絶対損はしないよ、得もしないけど!」。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?