ジョンと出会った読者たち【第22話】
テレビブロス読者に○○ボルタと名付け、“ボルタ”という共通アイコンをもとに、勝手に人が集まり、勝手にフェスをするボルタフェス。今回は京都でボルタ展が開催されました。
ごく普通の会社員である僕が血迷って携帯番号を誌面に載せたところから始まる、アメイジング・ドキュメンタリー!
『ボルタ展関西やで!』に、大魚現る!!
去る9/15(日)。京都市は左京区にある築60年の町屋にて、『ボルタ展関西やで!』が開催されました。この美術展は、かつてこのページを通して僕にお電話をくれた関西在住の小6ボルタと、まきボルタによって自主的に開催された自然発生ボルタ展です。全国のボルタたちも大集結! 久々の再会は驚きの連続でした!!
どこから見ても完全に「民家」。ここが『ボルタ展関西やで!』の会場です。お昼前くらいに「どうも~」といって住人の方は出ていきました。
入ってすぐの部屋には「小6ボルタJr.」改め、「中1アングラボルタ」による展示。彼はこの夏休み中、毎日釣りに行ってたそうで、鮮やかな魚の絵画をはじめ、実際に彼が釣り上げた鯉の大物魚拓、そしてハリボテで作った実物大のイトウ、ビワコオオナマズの立体など、どれも見事なものばかり!
この写真に映っている男性は、埼玉から夜行バスに乗って京都まで来てくれた「みやまるボルタ」。たまたま着ていたウナギイヌのTシャツが展示の一部と化しています。
そして同じ部屋には、今回の主催者のひとり「小6ボルタ」(中1アングラボルタの母)による『喫茶 募瑠多』も。ジンジャエールやリンゴ酢サイダーなどの自家製ドリンクが振る舞われました。
お隣の部屋はダイニングです。ここは、唯一のメジャーボルタ「ゆめたむボルタ」(神奈川在住)の展示スペース。テーマは「ビートルズ&ストーンズ50周年」で、ジョージ・ハリスンとブライアン・ジョーンズの歴代ギター・クッキー、そしてリアルタイムで50周年キャラ弁製作を披露しました。
ダイニングのさらに奥にもう一部屋。ここはおなじみ、群馬の高校生たち(たろおみ、すずきゅう)の展示会場。壁一面に絵が飾られ、まるで彼らの部屋に遊びに行ったかのような雰囲気です。
と、ここで突然、郵便局の人が。そりゃ民家だから当然か。でも、住人はさっき出ていってしまったし…。仕方なく、ここの家主と知り合いで、今回の主催者のひとり「まきボルタ」を呼びました。すると……。
ビニール袋グルグル巻きでよくわからない格好をしたまきボルタが現れました。郵便屋さんは「また来ます…」と言って速攻で去っていきました。しかし一体なぜ彼女はこの格好なのでしょう? それは……。
お風呂(五右衛門風呂!)でお客さんに髪の毛を刈られてたからです。来訪者は、まさか妙齢の女性の髪の毛を刈り上げることになるとは思っていなかったでしょう(もちろんこれも展示です)。これにはお客さんも大喜び。学園祭の女王SHIHOのようです!
「コンボルタ」も北海道からわざわざ夜行列車で駆けつけてくれました! 雨が降っているので、靴を濡れないところにしまってあげようとしたらなんと…ハイヒール? ていうかピンヒール? これで北海道から京都に来るなんて、世界って広いんですね。
とまあ、いろいろ驚きの多い『ボルタ展関西やで!』だったのですが、何より僕が一番驚いたのは、「中1アングラボルタ」の成長ぶりです。まずは10カ月前の彼の写真をご覧ください。
これが、冒頭の中指立ててる写真の少年になってしまったんですよ! 10カ月前に出会ったときは、まだエマニエル坊やのようにキュートで、プクプクした体に小さなリュックを背負ってました。物静かに魚の本をじっと眺めてたので「釣り好きなの?」と聞いたら、「一回も釣ったことない」と言ってたあの彼が、体が倍くらいに大きくなって、今や大魚をバカスカ釣りまくり、すっかり軽トラが似合う漢へとすっかり変貌していたのです(足のサイズ27cm)! ゆめたむボルタも「一気に20年くらい経った感じ…」と絶句してました。
「あの小さなリュックはどうしたの?」と聞いたら、中指立てて「燃やしたで——!!」と彼。金正恩のモノマネも最高にうまく、喋りも飛び抜けて面白い。はっきり言って中1レベルではありません!
人はこれだけ変われるのか…。人間の底知れない可能性を感じて会場を後にすると、近所の鴨川が台風で溢れ返っていました。巨大な才能の出現に、天が風雲急を告げています。次に会う時は、荒くれる鴨川で勇ましく大魚を釣り上げる2mの大男になっていると思います。
(「TVBros.」2013年9月25日発売号掲載)
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